香港の夜。ツインの部屋の片方のベッドでグースカ寝る後輩芸人の河野和男ちゃんを横目に、今日も今日とて原稿を書く。窓の外の世界有数の夜景も、40男のパン一姿も無視してひたすらにキーボードを叩く。これがあまりはかどらない。眠気覚ましに熱いシャワーを浴びたりもするのだが、頭はさえない。

結局夜が明けてしまい、朝七時。河野君が起きだして、朝食を食べに町に出るという。僕は、この旅の期間中もダイエットがあるので、食べるのは食事レポートの時だけと決めているので、ここに残る。何よりあと数時間で出さないといけない原稿がまだ書けていない。

河野君が朝の尖沙咀に消えたあと、ラストスパートをかける。僕の原稿執筆時の最終兵器を鞄から出す。久光、超特大アイスタオル。

夏の初めにもこのブログで紹介したアレ。夏季のコンビニで見かけるすくだけですーすーサラサラになるウエットシートのデカいやつ。これで、体中をごしごしすると、急に頭がさえてくる。もう最後の手段、そしてこれを旅先にまで持ってきているのが、僕の仕事熱心なところ、そして悲観主義的なところ。

さら四の五の言ってる暇はない、素っ裸になってごしごしごしごし、すーすーすーすー、さらさらさらさら、頭、腹、脇、おっぱい裏も、ごしごし、すーすー、禁断の股間もごしごーし、すっすすーすー!頭が冴えてきた!冴えてきた!服を着る間も惜しんで書くべし書くべし!乗ってきたところに、河野君が帰ってきた。

ノックをしろ。