人って"死ぬ"覚悟を決めたとき、どんな気持ちを抱きこの世を去るのだろう。

本来、動物は自ら自殺することはしない。
自殺をするのは人間だけ。


日本では1日にどれだけ自殺者がいるかご存知ですか?
,,,80人以上とのこと。

家族を自殺で亡くした遺族は300万人を超えるそう。
あたしも自殺で母親を亡くしたその遺族のひとりです。

「死人に口なし」
遺書でもあれば、自殺する理由がわかるけれど,,,何も残してなければ永遠にわからないまま。

ただ1つわかるのは、あたしの母親は向精神薬によって身体よりも先に精神は死んでしまったということ。

向精神薬を使用していると,,,
身体はどんどん蝕まれます。

あたしも一時期PTSDからの「うつ」の治療で向精神薬と睡眠薬を使用してました。
ラボナ・ソラナックス・セパゾン・メイラックス・デパス・リスミー・ホリゾン・ハルシオン・ワイパックス・ジプレキサ
覚えてるのはこれだけ。
もしかしたら他にも使用してたかもしれない。
でも良くはならなかった。
ただただ人間として狂っていくだけだった。

現在は薬に頼らず生きてます。
「うつ」は誰にでもなりえること。
心の風邪です。
仕事や学校生活、人間関係に疲れちゃって「何にもしたくない,,,」って誰だって立ち止まってしまうことってあるはず。
そうゆう時は、つらいことは一休みして
誰かと遊んだり、
人に悩み事を相談したり、
好きな趣味に没頭したり、
寝すぎだと言われるくらい寝たり、
海や山に出かけたり,,,etc.
こんなにも気分転換することはたくさんある。
人間には「気分転換したらまた頑張ろう」という力があります。
でも向精神薬に頼ってしまうと、その力を麻痺させてしまうことになります。

日本の精神科医の7割は向精神薬を処方することを推薦しているそうです。
「ちょっと最近憂鬱ぎみで,,,」
はい、お薬出しますね。
簡単に薬づけになってしまう。

向精神薬の1つ「ジプレキサ」は薬価がとても高いことが知られます。2.5mg錠で135.5円、5mg錠で252.8円、10mg錠で478.6円と言った感じです。

人間としての理性を麻痺させられ、
経済的にも厳しくなり、
薬物中毒の闇から抜けられなくなる。

理性を麻痺させられ自殺の手段しか残されなかった母親は何を思って自分の命を絶ったのだろう?
それすらもわからないまま自殺したのだろうか。


会うまでは不安と嬉しさが入り交じった気持ちでいっぱいでした。

自分の父親が母親と姉にしてきたことを姉から電話で聞かされ,,,
今まで知らずに育った無知さと、
申し訳なさでいっぱいだった。

「父親と母親が結ばれなければ、あたしが生まれなければ、母親と姉はもっと長く一緒にいれただろう」
とずっと思っていたから、
姉が会ってくれたことが驚きと嬉しさと,,,申し訳なさが入り交じった複雑な心境だった。

嬉しかったのは,,,
姉から「妹がいてよかった。会えてよかった」
と言われたとき。
自分はこの世に存在していいんだと思えた。血の繋がった家族とは不思議だなって思う。
同じ言葉でも,,,例え100人に言われたとしても、どんな人に言われたとしても、たった1人の姉の言葉でこんなにも救われる気持ちになれる。


姉と、母親が亡くなった場所へ手を合わせに行った。茶の間、寝室、テレビやソファー、ゲーム機の位置,,,当時3歳の記憶がはっきりとしてて姉はびっくりするほどだった。

再会から2週間が経ち、
母親の死ぬ直前の姿が今一度思い出すときがある。
道路の真ん中へ来て、手を振る姿。
今まで思い出せずにいた母親の顔は、写真で見せてもらったことにより思い出すことができた。

でも自殺する直前の表情はどんなだったのかはまだ思い出せない。
きっとその記憶は遡って考えないで、思い出さないままのほうがいいのかもしれない。
先日、あるサロンの集まりと姉との再会をしました。

まずサロンでのこと。
サロンでは20人ほどの集まりでした。
姉との再会を控えていたこともあり、情緒不安定で人前に立ったとき何をどう話せばいいのかわからず戸惑ってしまった。
人混みにひとりでいると、不安に襲われるような感覚に陥り,,,途中で退室してしまった。

姉と再会したら何を話そう?と考えているうちに、
札幌という土地はトラウマがあったこともあり,,,
トンネル横で父親に首を絞められるフラッシュバックをおこして泣いてしまった。
誰かに電話をしようかと思ったけど、それもできず。


リーダーさんが心配して連れてきてくれた人が当事者の方だった。

あたしは自分の境遇を初対面で深く話すことはできるだけ控えている。
自分のことを話すと
「つらかったね」
「頑張ってきたんだね」
それを言われるのがあまり好きではないから。
親から捨てられ、定められた人生をただ歩んできただけ。頑張るも何もただ必死に生きてきただけなのだから。
あたしのことをよく知っての発言ならまだしも、初対面でそう言われても,,,と困ってしまう。
でもリーダーさんと当事者の方は違った。そんなこと言わず、ただただ話をしたり、話を聞くだけ。
話を聞いていると,,,自分だけじゃない、それぞれ過去につらい経験をして今を必死に生きている。
この人たちなら今後、いろいろと話していってもいいかな?と思えた。

当事者の方に
「誰かの支えになるためにはもっと強くならないと」
とアドバイスをもらった。

そう、強くならないといけないんだよね。
5年前にPTSDを発症し、薬物療法や催眠療法などをしたけれどよくならなかった。ただただPTSDを発症する原因を避けて生きてきた。
嫌なものに蓋をしたまま逃げてもよくならないのはわかってる。ずっと治らない。
薬物療法や催眠療法などをあてにせずPTSDを克服するにはきっと,,,
「人」なんだろうな、と思う。

人から捨てられ、「人間なんて大嫌いだ」「なんでこの世にあたしは生まれたの」と思って育った。
今でも人を殺してやりたいくらい憎んでる自分がいる。

ある人に「あなたは児童養護の世界にいたままではいけない」
と言われたけれど、あたしはこの世界との繋がりで生きていても悪くないと思う。
過去はそれぞれ違うけれど、当事者だからこそ話せることがある、分かち合えることがある。

PTSDもきっと良くなっていくと思うんだ。