15W3D検診と16W6D羊水検査 | ホントのところ

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長女出産後に流産3回、不育症が判明。約1年のベビ待ちを経て妊娠しヘパリンで妊娠継続するも、今度は胎盤機能低下となり30週で900gの男の子を出産。
そんな私の、周りの人には言えない本音と、不育症検査、二人目ベビ待ち・出産、その後の成長を記録するブログです。

しばらく更新が途絶えてすみませんでした。
というか、更新そのものというより、このブログも、いつも見させていただいてたみなさんのページも、ほとんどアクセスしてなくて・・・

別に、すごく忙しいってわけじゃないんです。
震災から3週間経ち、仙台の街も、津波の被害を受けていない地域は随分普通の暮らしが戻ってきました。
電気がついて、水道が出て、ガスが出て、電車も一部で走り出したし、お店も商品が随分戻ってきて、並ばずに買えるようになった。飲食店や娯楽店も、街中やその近くでは少しずつ営業再開し始めた。
私の職場は津波にあって、室内は無事だったけど、さすがにまだ建物自体が復旧していないから、今は仮事務所に出勤中。いつもとちょっと環境が違うけど、それなりに仕事をしている。

なのに。
私の気持ちが以前みたいに戻らなくて、なかなか赤ちゃんのことを考えられないんです。
もちろん、ヘパリンはちゃんと続けてるんですけどね。
でも私の頭の中は、今日の晩ご飯と明日の朝の支度のこと、昼間は仕事のことばっかり。

放射能のこと?全然考えていません。
普通に水も飲んでるし、野菜も食べてます。むしろ、福島県産とか茨城県産とかあると、率先して買ってるくらい。
震災で一度助かった命。しかも、家族みな無事で、家も無事。
だから、生きられること、生活できることを喜んで、誰よりもまず元気になろう。
そんな思いで毎日を過ごしていて、そこから気持ちが動かないのです。
本当は、幼児の母として、妊婦として、もっと気を使うべきだとは思うんですが。
こんなひどいお母さんで申し訳ない。それでも、赤ちゃんは無事に育ってくれるんだろうか。
ふと気付いた時、そんな思いにかられて不安になります。


そんな中、16W6Dの先週の金曜日、羊水検査をしてきました。
というかその前の週の火曜日、3/22の15W3Dの検診。こっちが先ですね。
3/14に14Wで検診に行った時、ヘパリンが1週間分しかもらえなかったので、翌週も検診だったのです。

3/14はダンナがまだ仕事が始まってなくて、車で送ってもらったのですが、3/22にはもう忙しいさなか。
車を津波でなくした私は、公共交通機関しか足がないのですが、まだ電車が復旧していなくて、バスも限定区間の折り返し運転。なので、病院に行くまでが一苦労!
まず娘を徒歩15分の保育園に預けて、そこから最寄りの動いてるバス停まで徒歩45分。
限定運転のバスを30分待って、街中のバス停まで約40分。
10時半予約のために8時前に家を出たのに、あやうく遅れるところでした。

そして、普段は月曜午後の不育外来なんですが、21日が祝日だったので、この時は普通の外来の時間。
特にこの日は、先週に交通手段がなくて来れなかった人や、病院が被災して転院してきた人とかがいっぱいいたみたい(会話からの推測)で、とっても混んでました。
でも仕方ない。というより、いろんな妊婦さんがやっと検診に来られて安心したような顔をしていて、むしろ温かい気持ちになりました。

診察自体は、とってもあっさり。
「今日は、薬もらいにきたんだよね。赤ちゃんが元気かどうかだけ見たら、薬出すから。」と先生。
赤ちゃんは座高77.3mm。心臓も元気に動いていました。
そして、「今日はヘパリン2週間分出せるから、次は4/4ね。」
・・・ってあれ?4/1の羊水検査は??
なんでも、検査を福岡の機関に頼んでいる関係で、まだ4/1に検査できるかは不明とのこと。
なので、薬は休まずに続けて、31日の夕方に検査可能か電話をすることになりました。

福岡かぁ。それじゃ、飛行機とばなきゃ無理だよね。
先生も、羊水検査自体は17Wでも18Wでもできるし、NTがあったんだから遅くなってもやったらいいよ、って言ってくれたし、どっちみち人工死産は考えてないんだし、まぁいいか。

ということで、すっかり先になるだろうと思いこんでいたのですが。
31日に電話したら、「明日の羊水検査のtomoさんですよね。2時までに来てくださいね。」
え??できるの!?それにビックリ!!
バイアスピリンとヘパリンを1回ずつだけ休んで、検査に臨むことになりました。


そして4/1当日。
この日にはもう電車が復旧していたのですが、検査後に安静、と言われていたので、ダンナの車を借りました。
本当は、できるだけ夫婦で来てくださいって言われてたんですが、震災復興で休む訳にいかず、車だけ同僚と相乗りで出勤してもらったのです。

まずは先生と面談。検査の説明(流産の可能性とか、結果が出ない可能性とか)を受けたっていう同意書にサインをし、処方される薬の説明を受けてから、診察室へ。

診察台に横になり、まずは張り止めの点滴。それから腹部の消毒。
いつものエコーの機械で、いつもと違う(見え方が違うのかな?)センサーでお腹を見ながら先生が、
「ちゃんと大きくなってるよ。もう一画面に入り切らなくなってきてるよ。」
さっき、赤ちゃんが小さくないかとても不安に思っていた私のために、わざわざ言ってくれてるんだな・・・
なんて思ってたら、急に下腹部にチクン!!
直前に「痛み止めするよ」って言われたけど、心の準備が間に合わなくて、とっさに手で払いのけようとしてしまい、「落ち着いて!力抜いて!」と言われながら、取り押さえられました(笑)。
「大丈夫、痛み止めが効いてくるのを待ってから、羊水取るからね。」と言われて、力んでしまった肩の力を少しずつ抜き、落ち着いてきた頃、「それじゃ取るよ」って再び鈍い痛み。でもさっきほど痛くはありませんでした。
10秒くらい待ってたのかな。採取する注射器を抜いて先生が、「ほら、きれいな羊水が取れたよ」って見せてくれました。
ってことは、無事に赤ちゃんは傷つけずに終われたんだな、ってほっとしました。

その後はしばらく、張り止めの点滴をしたまま診察台の上でお休み。
2時間ほどして、先生が診察に来ました。
エコーの画面を見て、赤ちゃんの心臓の音を聞かせてくれたあと、
「ここがさっき刺したあたりね。内出血したりしてないようだから、大丈夫。今日は安静にして、明日の朝までお腹の張りがなかったら、あとは普通にしていて良いよ。」
そして最後に、「ほら、赤ちゃん、手をバタバタしてるよ。元気元気。」と付け加えてくれました。

とりあえず、無事に検査が終わってほっとしました。
家に帰って、仕事から帰ってきたダンナに一部始終を報告。
最後の、終わった後の診察の話をしていて、赤ちゃんが手をバタバタさせていたって言おうとした途端。
急に涙が出てきて、続きを話せなくなりました。ダンナに「元気で良かったな」って言われて、さらに涙が出ました。
ちっとも赤ちゃんのことを考えていない、ひどい母親な私だけど、自分で気付かずに押さえている思いも少しはあるのかな。そんなことを思いました。


次の診察は2週間後の月曜、18日。
羊水検査の結果はその日はまだ間に合わないので、後日郵送してくれるそうです。
NT4.5が判明した時は、もしも18トリソミーとかだったら自分がその事実をちゃんと受けとめられるだろうか、って悶々としましたが・・・なんだか震災を体験して、どんな命でも可能な限り見守りたい、そんな風に素直に思えるようになった気がします。
それでもやっぱり、少し怖いけど。


ということで、久々の更新でした。
こんな自分勝手なブログで申し訳ありません。