天気晴朗に為て、風吹きすさぶ。
陽光は眩しく、心爽やか。
昔取った杵柄、暢気な野良仕事にも、昔の活力が蘇り、
気分良く体感動力に浸りながら作業を流していて、
突然、ギョッとした。
眼光鋭くとぐろを巻き、今にも飛び掛かりそう!!
下手するとヤバい!! こっちも必死、
確かめるヒマもなく、一撃二撃、三撃、
回転する草刈り機で掻っ払らって、
危うく、セーフ!!
魔物は血を吹き、頓死。
今年のマムシ、第一号、仕留めました。
死してなお、マムシは、見るからに不貞不貞しい。
イヤな奴が出やがった!!
後で写真でもと思って、そのまま作業続行。
後で現場に戻ってみると.仕留めたはずのマムシが消えている。
マムシは魔物。
絶対に油断するな!
ガラス瓶に焼酎漬けしたマムシを見せながら、
親父がよく言っていた。
しまった!!
取り逃がしているのだ。
まぁ、相手も深手。周りから刈り込んでいくしかない。
そう思って現場を離れて一服しているうちに、
血の匂いを嗅ぎつけたのかカラスが飛来。
鳶まで現れて、争奪戦の見事な空中シーン。
やれやれ。一安心。
翌日の農作業。よほど旨かったのだろう。
先客のカラスがもう待機して、老人の動向を注視していた。