男の顔は履歴書 | 10go9

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人相のいい人と、そうでない人がいる。

顔には、性格や運勢が現れる。

 

苦労した人と、そうでない人は、

顔を見ればわかる。

 

歳を重ねるにつれて、

その生き様や、その心の在り方が、顔に表れる。

 

男の顔は、履歴書である。

・・・とは言うが、

自分は元々、若専(業界隠語・・?)で、

歳を重ねた老人の顔は、あまり好きじゃない。(笑)

 

中学生の頃、この本は読んでおけ! 

と、まわりの人から薦められた。だから、本は手元にあった。

でも別段読まなくても、不自由はしなかった。

勉学は好きじゃない。でもまぁ後、一生は働き詰めだから、

若いときぐらいもっと知識を広めて、と親のすすめもあって高校受験。でもこれ下手すると、危ないと思ったその晩秋、そばに転がっていた妙な物に目が止まった。

時間が無い。こんな物に関わっているヒマがない。

なのにそれがすごく新鮮に見えた。

読み出したら、止まらない。

こんなすごい世界があるのか、と思った。

それが漱石の『坊ちゃん』だった。

 

「厄介だな。それじゃ濡れ衣を着るンだね。面白くもない。天道是か非かだ」

「まぁ、もう二三日様子を見ようじゃないか。それでいよいよとなったら、湯の町で取って抑えるより仕方あるまい」

「喧嘩事件は、喧嘩事件としてか」

生き辛くて、人生のガイドラインが全く見えてこなかったが、

漱石の『坊ちゃん』にいよいよ心酔したのは、それからだ。

 

高校を出て、一寸だけ社会人を経験して、東京へ逃げ出した。

漱石のこの写真を入手したのは、その東京放浪中だった。

これを何処で入手したのか?

神田の古本屋さん? それとも銀座松阪屋で開催されていた

『夏目漱石展』でだったのか、

もう思い出せない。

 

やっぱり偉人はちがう。

漱石はすごい。

わずか五十年の人生、

なのにこんなに良く出来た、立派な顔を作った。