私の乃木坂46の推しは桃ちゃんとあやめんです。
あやももではなくて、推しと推しを掛け合わせた中々見ない組み合わせ。
桃ちゃんは鹿児島弁をイメージして、楽しんで頂ければ幸いです。
ーーー
差し入れなどがずらーっと並んでいるケータリングの端で、桃子はかれこれ10分悩んでいる。
そんな大好きな先輩を見つけ、笑顔で駆け寄っていく。
「桃子さん!どうしたんですか?」
眉間にシワを寄せていた、でもその顔も可愛らしい桃子さんは、私の姿を見つけ華やかな笑顔になった。
「これねぇ、甘いお菓子なんだって。でもいっぱいあるから、どれにしようと思って‥‥」
「あぁ。でも、これ、味変わらないって書いてますよ。どれ取ってもいいんじゃないですか?」
「そうなんだけど、色が‥‥」
そう言ってまた眉間にシワを寄せ、悩む桃子さん。
そこで、私は桃子さんの悩みを理解した。目の前にある小粒で沢山あるお菓子は、とてもカラフルだった。
その中のどの色を取ればいいのかを、桃子さんは悩んでいたのだ。
あぁ、可愛いなぁ。
悩んでいることも、悩んでいる姿も。
自分でも桃子さんへの惚れ具合に呆れるほどだが、実際にとてつもなく可愛いし素敵なのだから仕方がない。
そんな大好きな桃子さんの役に少しでも立ちたいと思い、色を選ぶお手伝いをすることにする。
「うーん、桃子さんの桃色とかはどうですか?」
「桃子の色じゃなくて、づっきーにあげる色を選んでて」
「山下さんですか?…それなら、紫とかはどうですか?」
「青とかも似合うんだよねぇ。どうしよう」
「あー、何でも似合いますもんね」
私も桃子さんも、(多分)そんな優柔不断な方ではない。しかし、好きな人への
プレゼントは、いくら些細な差し入れといえど大切なのだ。
「あやめちゃんも一緒にあげよう?」
「えっ?!私もですか? そんな、嬉しいです!」
「あ、づっきーにじゃなくて…」
「え? あ、かっきーにですか?」
「そう。賀喜ちゃん、可愛いよねぇ」
「そうですよね。分かります」
神宮のステージで復活してから、桃子さんはかっきーの顔が推しみたいだ。
好きな人が好きな人を好きで、嬉しいんだか複雑なんだかよく分かんなくなってきた。
「かっきーには…どの色をあげれば…」
「オレンジとかは? 賀喜ちゃんはそんな感じするもん」
「うーん、そうですよねぇ」
桃子さんのお手伝いをするどころか、私まで一緒に悩んでいる。でも、私だって好きな人へのプレゼントは大事なのだ。
きっと、山下さんなら桃子さんからのプレゼントってことだけでも喜ぶと思う。しかし、それは結果論であって、その結果まで持ち込むまでが大変なのだ。
かっきーは、どれをあげれば一番喜んでくれるだろう…。
「「ん~」」
あまり長居すると他のメンバーが取れないため、少しだけ横へ移動する。
しかしどれにすればいいかは、分からなかった。
「もーもちゃんっ!」
桃子さんの後ろから、声が掛けられる。桃子さんの方を見ると、山下さんが桃子さんの顔を覗き込んでいた。
「わ、、づっきー?」
「そうだよ~。桃ちゃんさっきからずっとここであやめちゃんといるから、賀喜ちゃんとどうしたんだろうって思って来てみたの」
山下さんの言った“賀喜ちゃん”という言葉に反応してしまう。
まさか‥と思い私も後ろを振り向く。すると、かっきーが後ろで山下さんの言葉にうんうんと頷きながら立っていた。
どうしよう…まだ決めてないのに…。
軽くパニックに陥り、桃子さんを見ると、桃子さんも同じ様に固まっていた。
「桃ちゃ~ん?あれ?反応してくれないなぁ‥‥」
「あやめん、ずっとここで何してたの?」
「あ、えーっと、その…桃子さんと、お菓子を選んでて」
私の言葉に、かっきーではなく山下さんが乗ってくる。
「お菓子?あ、これのこと?いいねぇ、美味しそう」
箱に沢山入っているお菓子を眺めながら、どれにしようかな~と山下さんが口ずさむ。
真剣そのもので迷っていた私達と違って、どこか楽しそうだ。
「あ、そうだ!桃ちゃんの“桃”色のこれ、お揃いにしよう。はい」
「え、あ、ありがとう…」
山下さんは桃色のお菓子を2つ手に取り、1つを桃子さんの手に渡す。
「美味しそうだね~」と桃子さんに話している山下さんは嬉しそうで、今の状況にまだついていけてない桃子さんも、どこか嬉しそうだ。
私は‥‥どうしよう。喜んでもらいたいけれど、何色をあげればいいのだろうか。
「じゃあ、あやめん。私のサイリウムカラーと、あやめんのサイリウムカラー、交換しよ!」
「え‥?あ、うん」
早速かっきーは自らのサイリウムカラーのオレンジと、私のサイリウムカラーの紫を手に取り、オレンジのを私の手に乗せた。
「…ふふっ…ありがとう」
「ううん!もうー、折角会えたのにあやめんずっとここにいるから、寂しくなかったのかなって」
「寂しかったよ。だから、かっきーが喜ぶ色をあげようと思ってたんだけど、ごめんね」
「え!じゃあもう少し待ってれば、あやめんからくれたの?あー、なら待てばよかったー」
「ふふふっ、でも、こっちの方が嬉しい」
「私はあやめんから貰いたかったよー」
プク顔をしながらそう言うかっきー。流石、桃子さんも惚れるだけあってすごく可愛い。
とかっきーの顔に見惚れていると、そんな私に疑問を持ったのか、プク顔のまま首をかしげるかっきー。
「えっと、‥‥‥大好き」
慣れないことはするもんじゃない。顔中に、いや身体中に血がめまぐるしい速さで回る。
自分から言うことはほとんどないため、素直な桃子さんを少しでも見習って伝えてみたはいいものの、とてつもなく恥ずかしい。
「私も!大好き!いやぁ、あやめんから言ってくれるなんて‥」
「やめてよ、恥ずかしい…」
「よしっ、一緒に食べよ!」
「うん」
絡ませてきた手をギュッと握り返し、席へ戻っていく。
かっきーのサイリウムカラーのお菓子は、すごく美味しかった。
「お、いい感じになったねぇ、あの二人」
一方、桃子の方は先にいい雰囲気になったがそのまま、後輩たちのやり取りに気をとられていた。
「じゃあ桃ちゃん、私達も」
「え?“も”って?」
「いい雰囲気になるために!キスでもする?」
「絶対に嫌だ!」
桃子に抱き付き、いい考えだとばかりに顔を輝かせた美月の笑顔は、桃子の返答によって段々しおれていく。
ここは普通、仲良くキスでもして、後輩と先輩のカップルのハッピーエンドで終わるのではないだろうか…?
「えー、そんな!ちょっとだけでもいいから!」
「嫌!するんだったら桃子、みなみんのところに行くもん」
「そんなっ!ならしないから!一緒に食べようよ~」
「食べる」
「うん!行こう、桃ちゃん」
腕を絡ませ、笑顔でケータリングスペースから離れていく2人。
席へ戻った2人は、美味しそうにお菓子を食べていた。
ー終ー
お久しぶりです。
まず3期生の桃ちゃんと美月ちゃんのコンビ!
桃ちゃんはずっと推しで、美月ちゃんは最近推しになりました。
美月ちゃんが振り回しているようで桃ちゃんが振り回すという関係が好きなんです。やまももか、みづももか……私はやまももを推していきます。
流行れ~やまもも~笑
次は4期生のあやめんとかっきーコンビ!
夜明け選抜という共通点しかない推し2人です。
積極的なかっきーと、消極的だけど奥底に思いを秘めているあやめんという関係が思い付いたときに素敵だなと思いまして。かきあや、素敵です。
流行れ~かきあや~笑
お付き合い頂きありがとうございます。
このお話を読んでやまももとかきあやにハマっていただけたら嬉しいです。