【膵(すい)臓がん 8】
糖尿病による、更なる合併症のリスクについて、前回はタイプ1
タイプ2による糖尿病の発症原因と言われているものや、その要因
なについて説明をしましたが、私の場合のように、すい臓を切除する
ことによって、その合併症により糖尿病を発症することもあります。
私の場合は、運動療法や食事療法で病気が改善するものではありません。
すい臓を切除したことによって、インスリンの分泌がほとんど無いので
インスリン注射により、体内で生成できない分を補う必要があります。
それも一生続けないといけません。
それと併せて、運動や食事制限などで、コントロールすることも必要
となっています。
糖尿病について、以下に説明いたします。
糖尿病は、血糖値の異常が持続的に続く状態で、慢性的な高血糖により
さまざまな組織や臓器に影響を与えます。
以下は、糖尿病がもたらす可能性のある主な弊害や合併症です:
1. 心血管疾患: 糖尿病は冠動脈疾患や脳卒中などの心血管疾患のリスク
を増加させます。
高血糖が血管に損傷を与え、動脈硬化を進行させる可能性があります。
2. 腎疾患(糖尿病性腎症): 長期にわたる高血糖は、腎臓に損傷を与え、
腎機能の低下を引き起こす可能性があります。
最終的には慢性腎臓病や腎不全に進行することがあります。
3. 視力障害: 糖尿病性網膜症は、網膜に損傷を与え、視力の低下や失明の
原因となります。 眼科検査の定期的な受診が重要です。
4. 神経障害(糖尿病性神経障害): 高血糖が神経にダメージを与え、知覚異常、
痛み、またはしびれを引き起こすことがあります。 手足の末梢神経が影響を
受けやすいです。
5. 足の損傷: 神経障害と血管の損傷により、足の感覚が低下し、傷や潰瘍が
気づきにくくなります。
これが進行すると、患部の壊死や感染が生じる可能性があります。
6. 免疫機能の低下: 糖尿病患者は感染症にかかりやすく、治りが遅い傾向があります。
高血糖が免疫機能を低下させることが一因とされています。
これらの合併症は、糖尿病の適切な管理と予防措置を講じることで、
大幅に軽減できる場合があります。
定期的な医療チェックアップ、適切な食事管理、運動、薬物療法などが重要です。
というように、一般的な糖尿病による合併症のリスクがあります。
そもそも、すい臓から分泌される消化酵素は、体にとって、どういった
働きをしているのでしょうか?
膵臓(すいぞう)は、主に消化器系の一部であり、消化酵素の分泌がその主な役割の
一つです。
膵臓が分泌する主な消化酵素は、膵液(すいえき)に含まれており、これらの酵素は
食物の消化を助けます。
主な膵液中の消化酵素には以下のものがあります:
1. 膵液アミラーゼ(アミラーゼ):アミラーゼは炭水化物(主にデンプン)を分解する酵素です。
口から摂取された炭水化物を小さな単糖へと分解することで、体が吸収しやすい形に変えます。
2. リパーゼ(リパーゼ):リパーゼは脂質(脂肪)を分解する酵素であり、中性脂肪を脂肪酸と
グリセリンに分解します。
これにより、脂肪が小さな部分に分かれ、腸から吸収されやすくなります。
3. プロテアーゼ(タンパク質分解酵素):プロテアーゼはタンパク質を分解する酵素で、食物中の
タンパク質をアミノ酸へと切り分けます。
これにより、アミノ酸が体内に吸収され、栄養として利用されます。
これらの消化酵素は、小腸において主に作用します。
膵液は、膵臓から小腸に分泌され、そこで食物が十分に分解・吸収されるのを助けま
す。
このプロセスは、栄養素が体内で利用可能な形に変換されるため、健康な消化機能に
は重要です。
膵臓は単なる消化酵素の分泌だけでなく、他にも重要な機能があります。
1. **ホルモンの分泌(インスリンとグルカゴン)**:
膵臓は内分泌機能も担当しており、血糖調節に重要なホルモンである
インスリンとグルカゴンを分泌します。
これらのホルモンは、血糖値の調節に寄与し、食事後の血糖上昇を制御します。
インスリンは血糖を下げ、グルカゴンは血糖を上げる働きがあります。
2. **バイカーボン酸塩の分泌**:
膵臓は、バイカーボン酸塩も分泌します。
これは十二指腸への酸の中和を助け、小腸内の酵素の最適な作用環境を提供します。
3. **膵液の制御**:膵臓は、膵液の分泌を神経系とホルモンによって調節します。
食事の摂取に応じて、神経刺激やホルモンの信号により、適切な量と構成の
膵液が分泌されます。
これらの機能により、膵臓は体内の栄養の調節や消化プロセスの最適化など、
消化器系やエネルギー代謝において重要な役割を果たしています。
それ以外にも、すい臓は、消火器官の一部として、他の臓器とも密接な関係を
持っています。
その内容については、次で。
~次へ続く~