だからこそ
この石を俺と、真瑠子だけの秘密に、しておきたいからね。
それに石に願い続けて、俺と付き合う事になったから、こうして話せるから……。
今迄、女性と親密な関係になった事の無かった俺が、真瑠子をゲットしたし、石も真瑠子を選んだのだから、俺は、安心している事に、自信がプラスした感じだ。
「何だか、そう言われると、私の事が、凄い事の様に思えてくるわ。」
何だか、初めての褒められている感に、驚きと、戸惑いを隠せない。
「何だか、私…………
今この時の為に、今迄の良い事が、無くて悲惨な時間を過ごして来たのだ……
そんな感じがします。
これも、みんなこの白い石によって、行われているのだと思うと、なんだか素直に納得出来るのですよね。」
真瑠子は、幼い時からの事が走馬灯の如く、網膜?・脳内?・否全身を隈無く駆け巡っているのに、全部憶えられた。
そして……おかしな事に、その記憶の所々に、あの白い石には、居た……
「真瑠子は、この石に、気に入られたんだよ。今迄、頑張ってたもんな。」
真瑠子、自分自身の過去を全てを陸王歳に、見られた……
直感で、全て悟った。
「私の事、キライにならないで下さい。」
「全部憶えられたけど……お前を、キライになる要素が、見当たらないよ。
安心して、俺の女でいれば、良い。」
真瑠子は、白い石の力を全面的に、信じたが、同時に、悪い人が、あの石を手にしたら、とんでもない事態になる。
有る意味、真瑠子自身と陸王、そして……あの石との、不思議な三角関係だから、良いのだ。
もっと言えは、陸王以外は、持っては、いけない代物だ。
陸王の一族は、良くぞ今迄、あのエネルギーを秘密にしてこれたと、感心してしまう。真瑠子自身、今現在。陸王様が、所有・管理しているから、普通の精神状態を保てるが、自分一人では、崩壊の一途を辿るしかない。
代々、守り抜く……それだけでも、叡智の結晶なので、あろう。
自分の過去を一瞬で、読み取れる、能力が……陸王が、古本屋で買って来た、意味不明な、本……否、地図帳に、何かを感じたのだ。
と言っても、私に何が、出来る事が、有るのか?
困った事に、私が……と言うよりも、女子の全般が、地図を読めない。陸王は、地図が得意なのだろうか?
「真瑠子は、地図は読めるの?」
「陸王様と、あろうお方が……
そのような、分かり切った質問を私の様な、陸王様を慕うだけの女が、地図等を中々、読める物では、有りませぬ。」
「お主、この地図如きを、読めぬ筈は、無かろう。
知っておるのだぞ、迷子になり、それ以来、道路物知り博士に、なると誓ったのではないか。」
そんな子供の頃の、事まであの瞬間に、憶えられたのか……
信じられない記憶力だ。
そう言って、購入してきた、地図帳と棚から取り出した、陸王の地図帳を枕元に、並べて広げた。
ペラペラとページを捲りながら、小さく切った、広告の切れ端を付箋代わりに数か所、挟んでいった。
32ページと86ページ
「ねえ、真瑠子……俺の地図帳82頁と、見比べてご覧。地図帳の違いに驚くよ。」
真瑠子は、交互に地図帳を見比べた……。
地名や番地に共通点は無い。確かに、同じ名前の地名は有るが、
その場所は全く違うのだ。
そして……
公園や工場、または学校等に惑わさなければ。車道太さ等は、違うが道路の在り方には、
然程の違いはあれど。この古本屋で購入してきた、この地図帳でドライブをしても、戸惑う事が、少しは有るだろうが、十分だ。
地図帳に少なからず興味を持ち始めた真瑠子は、面白い事に気が付いた。
「陸王様、1つ質問ですけど、山とか川、そして海等の地形も同じですか?」
「そうだよ。何で?」
真瑠子は、何か違和感を感じていた。
「また、このページ位しか、見ていないですが、コレなんか、変な感じなのですよ。

この橋、ほら……川の大きさは、関係無く所々に、【G】のマークが、あります。
陸王様の、地図帳に、該当しする所は、無いと言いますか、同じ様に川で橋……となると、私には、絶対に調べる事は、不可能ですけどね。
ですけどね、私の勘だけと……
ここ埼玉全域だとしても、2ヶ所無いと思います。」
陸王は、真瑠子の推理を元に、真剣に考えた。埼玉の河川を考えると、大きな川で……
利根川
荒川
入間川
高麗川
が有る。これらの水系に、小さくても、立派な河川入り組んている。
これは、日本の河川では無く同じ事が、おきている。どの川も小さな川は、同じ様に合流して、水量を増やし、大きな川となって、海に流れ出している。
それは、陸王の地図帳でも、古本屋で購入してきた。偽物?では無く、意味不明な、地図帳でも同じだ。
古本屋の地図帳では、G・のマークがあるのは、関東エリアで、そのなかても茨城と埼玉だけに集中している。
G、の意味は、あるのだろうか?
「でも、陸王様……この地図帳、日本語表記ですよね。
そうすると、Gと言いますか、あの記号は、日本語圏の人間ならば、意味が解るのですよね。
陸王様は、あの……Gから連想する事や物は有りますか?」
陸王も、考え込んだ。
スマホで G を検索しても、特に出て来るものは無い。
連想出来る事は……
先ず第一に、Gと言えば
重力。
加速度。
引力。
磁場。
磁力。
磁気。
ゲーム。
ゲート。
G−SHOCK
そして、真瑠子も一緒に考えたが……Gから連想する言葉的要素が有る物は少なく、陸王が
Gカップ。
真瑠子が女子らしく、
ゴキブリ。
「Gが付くものは、少ないですね。
G=重力が強いイメージですよね。なので私的には、磁場のイメージですね。」
陸王も、同じ様な事を考えていたが、その磁場の事を考えてしまうと、ゲート……所謂磁場の発生箇所だとしてら……
仮に異常磁場を発生させている悪人が、居たとして……
そいつらが拵た、異常磁場発生装置を仕舞っておく、所の扉?と、言うか門の様な、物をゲートとしていても、何らおかしくない。







それでは、この辺で。
続きは、また今度です。