最近、友人と飲んでいたら「貯金だけしてるの、正直ちょっと不安になってきた」という話になった。かと思えば別の知り合いは「投資なんてギャンブルでしょ」と一蹴する。 このタイプの話、たぶんどこの飲み会でも一度は出てくるやつだと思う。今日はこの「貯金派 vs 投資派」について、最近の金利やインフレの動きも踏まえながら、ゆるっと整理してみたい。 そもそも何が違うのか 貯金派は「銀行にお金を置いておく」人たち。増えはしないけど減りもしない、という安心感が魅力。 投資派は「株や投資信託などにお金を回す」人たち。値上がりすれば増えるし、逆に値下がりすれば減る。いわゆる元本保証がない、というやつだ。 どっちが正解というより、そもそも目的が違う。貯金は「守る」、投資は「増やす」。この前提を忘れると話がこじれる。 今、地味に効いてきている「金利」の話 2026年に入ってから、日銀(日本の中央銀行)は何度か「政策金利」を引き上げている。政策金利というのは、銀行同士がお金を貸し借りするときの基準になる金利のことで、これが上がると住宅ローンの金利や、銀行預金の金利にもじわじわ影響してくる。 実際、直近では政策金利が1.0%まで上がっていて、これは約31年ぶりの高い水準らしい。「銀行にお金を置いておくだけでも、ちょっとは利息がつくようになってきた」というのが今の状況だ。 一方で、日銀は原油高や円安を背景に、この先も物価上昇率が2%をはっきり上回ると見ている。つまり「モノの値段が上がるスピード」の方が、預金の利息が増えるスピードよりまだ速い可能性がある、ということ。これがいわゆる「インフレに預金が負ける」という状態だ。 言い換えると、銀行に置いてあるお金の「数字」は減らなくても、「そのお金で買えるモノの量」は目減りしていく、というのが今の空気感になる。 じゃあ投資派は安泰かというと、それも違う 金利が上がる局面って、実は株価にとって必ずしも追い風ではない。企業がお金を借りるコストが上がったり、割高だった株の評価が見直されたりするタイミングでもある。 「金利が上がってきたから預金より投資が有利」と単純化できるほど、話は簡単じゃない。値動きがある以上、短期で見れば損をするタイミングも当然ある。 結局どう考えればいいのか 個人的にしっくりきているのは、「貯金と投資、どっちか一本」で考えるのをやめる、という発想。 • 生活防衛資金(急な出費や、しばらく収入が止まっても大丈夫な分)は貯金で確保 • それとは別に、当面使う予定のないお金だけを、少しずつ投資に回す この住み分けをしておくと、「値下がりして焦って売る」みたいな一番もったいない失敗を避けやすくなる。NISA(少額投資非課税制度/投資で得た利益にかかる税金が一定額まで非課税になる制度)を使えば、少額から始めて税金面の負担も抑えられるので、ハードルはだいぶ下がってきている。 まとめ 貯金は安心、投資は成長のチャンス。今のように金利もインフレも動いている時期は、どちらか一方に全振りするより「役割分担させる」くらいの距離感がちょうどいい気がしている。 正解を焦って決める必要はない。まずは自分にとっての「守るお金」と「増やしてみたいお金」を分けて考えるところから始めてみるのはどうだろうか。