大波小学校の運動会 | 浪江のニガヨモギ

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福島第一原発から10キロにある実家を離れ…

福島市の大波地区とか、渡利地区は、

警戒区域並に放射線量が高いのですが、

悪いオトナの都合で、避難区域に指定されませんでした。

http://www.asahi.com/national/update/0525/TKY201305250024.html

福島市は県庁所在地なので、その一部でも、警戒区域とすることを

知事や市長やその他もろもろは嫌がったんでしょう。



そんな大波地区にある大波小学校で、運動会があり、

生徒一人の為に地域住民100人が集まったというハナシ。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130526/k10014852201000.html

こういう話はニュースになるんだけどなー・・・・

でも不気味な話です。

卒業していった中学生は参加したらしいけど、

じゃあ、小学生の年代で、転校(避難)していった子は参加しなかったの?とか

1500人前後いる住民のうち100人ってそんなに多い数じゃないよな、とか

「放射線量が下がり『つつある』」って正直に書いてるけど、

山あいの学校で校庭の土だけ入れ替えても効果は薄い、とか・・・・



地域の分断が見て取れますよね。

僕は、残る人も避難する人も、個人の自由だと思うけど

明らかに、避難したい人は、メディア的には抹殺されているので

この記事がとても気になりました。




大波小学校は、エグザイルの応援を受けているようですが
http://www.fw-p.jp/josenp/blogdisp.html?id=29

前向きなニュースならスポンサーも金を出すんですよね・・・・



おととしのふくしま会議の時点(震災後半年)でも、

広告代理店の人と偶然話したら、

「企業は暗いニュース出すなって言うんだよ、

結局そんな番組に金出しても商品は売れないしさ

逆に、

お涙ちょうだいの、

私たちは頑張って前に進んでいます!って内容の番組なら

視聴率も取れて、宣伝効果あるから

ま,言う事はわかるんだけどね」

という趣旨のハナシをしていました。



きちんと、現実を伝える小規模メディアには金が集まらなくて

でも、手弁当で一生懸命、制作活動をしている人をたくさん知っています。




ちなみに大波小学校は存続が決まったそうです。

運動会に出たあの子は今年で卒業なので、

来年入る子がいるってことなのかな・・・・

でも、地域の人身御供みたいで嫌だなあ。



過疎地の小学校の統合を行政が進めて、

地域住民が反対活動をするというパターンはよく聞くけど、

生徒が1人の学校の存続を、行政が支援するってパターンはめずらしいらしいですね。

福島市、福島県の上層部の意図が透けて見えます。




いや、

大波小学校が地域のために在ってもいいのだけど

じゃあ、現実は、どうなんだろうか?

自主避難していった親子がどれだけいるのか、

廃業した農家はどれだけあるのか、

なんで避難して行った同級生たちは、運動会の1日くらい戻って参加しなかったのか

ちょっとイメージしてみてください。

このブログで何度も書いた

廃業した有機農家の方も、大波地区の方なのです。