職場に1人ダメ出しを楽しそうにする人がいる。


正直、気持ちが悪い。


その人が、その人らしくなんて嘘だ。


正直、関わりたくない。


後味が悪く、夜勤を終え、帰ってくれば、偉そうに彼がいる。


夜勤明けのドライブを楽しみにしてた。

彼の助手席を楽しみにしてた。


彼の車は、外装がぼこぼこにへこんでいて、室内は、ゴミ箱なのかと思うほど誇りと食べかすと空いたペットボトル、飲みかけのペットボトルが散乱している。


正直、汚い。


私は、助手席で、足の踏み場もないから、片づける。ウェットシートで汚れを拭く。


ドライブと称して、彼は、おばあちゃんにお小遣いをもらいに行く。

私は、いつも車のなかで待っている。

暑い日も寒い日も。

空を見たり、スマホを見たり。

1人家で待っているのが嫌だったから。

行くときは、お出かけ気分で楽しい。

帰りは、いつも彼は不機嫌で、私は、家の前で車から降ろされる。

数時間、彼は行方不明になる。


古い車は、エアコンを使うとエンストすると行って、今年の夏の酷暑のなかクーラーを彼はつけないから窓を全開にしても熱風が暑かった。


正直、私は、しんどい思いをしている。


もう彼といるのは、無理だ。

何度も思った。


彼は、おばあちゃん子で、よくおばあちゃんの話しをしてくれる。

お金持ちで、頭が良くて、料理も上手なんだとか。

彼は、ウルトラマンが好きで、車のなかでは、爆音でウルトラマンやら、ミスチル、中島美嘉、とにかく爆音で、うるさいくらいの爆音で、私は、黙るほかないから外の景色を見ては、過去を思い出している。

時折、どうした?と聞いてくる彼に、何も言えない。


コンビニに寄って、アイスコーヒーを買うのが楽しみだった。

彼は、喫煙者で、喫煙者の私は、車のなかで煙草を吸えるのが嬉しかった。


たわいのない話しをして、彼が笑うのが楽しかった。


いつしか私も職場の嫌な人たちと同じで、彼にダメ出しをするようになった。


一緒に住むことが、幸せだと思っていた。

彼は、私から見るとだらしがない。

まるで幼稚園児と住んでいるみたいだ。


もう嫌だな。

お母さんみたいで。


自分を悪者にしないといけないみたいで。

正直、しんどい。


普通はさ、普通はさ。

なんで?なんで?

そんな言葉が、頭を占める。


これじゃ、あの私が出てきた、あの家と同じみたいだ。

私が、パパに言われて嫌だったことを、私は彼にしている。


最近、2人で休みが重なると、彼は、他の人を優先するようになった。

実家がとか、先輩が、妹が、、いろいろ用事を見つけては、1人で出かけていく。

私は、家で途方に暮れる。


これなら一緒に住まないほうが楽だった。

正直、後悔ばかりで、何も楽しくないから不思議だ。


あの頃は、こうしたかった。

それなのに、今は、、。

正直、もう彼とは無理なんじゃないかとさえ感じている。

自分のいいたいことだけ。

変わるのは、いつも私。


好きだったから。

一緒にいたかったから。


彼は、私に愛してると言う。


ごめんね。

私は、彼の愛がわからない。


愛されていることがわからない。


夜勤明けの家での時間。


職場の人たちが、鬼のように私の頭のなかに居座るから。

職場の利用者さんたちが、うるさくて。


彼と話すことも思い浮かばない。


家の家賃と生活費が、私を苦しめる。


あの嫌だったパパの家に帰りたい。


彼は、私がいなくても、たくさんの人たちがいるから幸せだと思う。


最近、あの家に帰りたいと思う時間が増えたように思う。


あんなに嫌で飛び出したのに。


私の選んだことは、全て間違いだった。


夜勤明けのダメ出し。