目の前の彼を見てると辛い。


退職して、次の職が決まっているのに、お金、お金とバイトの面接にでかける。


何をどうしたらいいのかわからない感じに見える。


私は、同じような過去の記憶が蘇るから、さらにどうしたらいいのかわからない。


とりあえず、掃除、洗濯をする。


ベッドに横になってスマホで何かしてる彼を見てると、なんともいたたまれなくなる。


そんなとき私の記憶は、暴言を吐かれ、出て行けと罵られた過去を思い出す。


私には、同じようなことを言うことは、できないから。


仕方ない。


普通は、罵り暴言を吐き、追い出すのだろうか。


お腹が空いてないか、などなど心配するのは、母性なのだろうか。


自分の時間なのに、、


ヨガをしてみたい。


ふとそんな欲求が沸き起こる。


なんだか彼に悪いことをしてるような感じがするから、言えない。


私は、彼をそんな目で見てるから、余計にしんどくなる。


1人家を出て、今。


たどり着いた初めての待ち合わせの場所は、かつてあった店舗が更地になり、太陽の光のみ私を照らしている。


店舗に住み着いたあの猫は、どこへ行ったのだろう。


たまに寂しくなると見に来ていたのに。


今は、跡形もなく、更地に重機が置いてある。


時間の流れを感じて、ただ、ただ、太陽の光が眩しくて、時折吹く風が冷たいから。


幼い頃の写真なのか記憶なのかわからない頭の中の母とのひなたぼっこを思い出している。


後悔と記憶の中で、この言葉たちを未来に繋げること。


私は、何もせず、こうして言葉を並べるくらいしか、時間を使えない。


愚かな自分と対面している。


それでも誰かが見たら、幸せなんだと自分に言い聞かせる。


そんな言葉も浮かぶ数分の出来事。