1986年
UKサウンドとニューロマンティック漂う
「Visions of Boys」で彼はデビューした。
歌詞は日本語ではなく英詞
当時あどけない顔をした
ピーターパンのような美青年が歌っていた。
その頃の私は
歌謡曲、パンク、POPS、
テクノ、インディーズシーン
あらゆる音楽に興味があり
レコード店に通う高校生だった。
EPICソニーで行われていた
「BEE」というビデオコンサートがあり
いつも通っていたレコード店の人から
「EPICの音楽に詳しいから
ビデオコンサートの司会やらない？」
と高校生の私に司会進行役を頼んできた。
大江千里、TMNETWORK、渡辺美里
オリジナルな紹介を挟みつつ
EPICソニーに所属するミュージシャンのPVを次々紹介していった。
その中にデビューしたての
松岡英明くんのPV
「Visions of Boys」があった。
10代の作ったサウンドに数分で衝撃を受けた。
日本人でこういう音が作れる若者がいたのかと
なぜか私は大人目線で感動していた。
演歌歌手と大御所のミュージシャンしか来ない青森に、
是非松岡英明くんに来てもらいたい！と、必死に署名活動をした。
来るはずもない人を待つのはイヤだったから即行動にうつした。
用意した署名ノートは
青森中の高校を廻り
私の手元に届いた頃には
1000人もの協力者でビッシリ埋まっていた。
その署名はレコード店の協力もあり本人の手元に届いた。
数ヶ月後…
松岡くんは青森までキャンペーンに来てくれた。
ラジオ、テレビ、ライブハウスでのイベント
数々のスケジュールをこなした。
実際話も出来た。
音楽だけではない
優しい人柄も心に響き、更に大ファンになった。
気づけば松岡くんの音楽に出会い
たくさんの知り合いが出来た。
不思議とあらゆる出会いは
親友に繋がり、今の音楽人生にも繋がった。
それは松岡くんのおかげだと
気づいてはいたのだが、
素直にそれを口に出す事はなかった。
松岡くんの音楽を途中から避けてしまったからだ。
ライブや言動に対し
賛同できず、応援できない自分がいた。
何年も松岡くんの音楽も聴かず
何年もライブに行かなくなってしまった。
あれから何年経っただろう。
松岡くんは
自分名義でやるライブを封印する
と今年発表した。
12月23日松岡英明封印ライブ。
私が1番最初に衝撃を受けた
デビュー曲「Visions of Boys」
がオープニングだった。
松岡くんに対して
封印していた気持ちが
まるで開放されたかのように、
涙が溢れて止まらなかった。
久しぶりに聴く曲が
怒涛のように押し寄せた。
アンコールでは
松岡くんが日本で1番尊敬するドラマー
上領亘さんがステージに上がっていた。
「デジャ・ヴ」を歌う松岡くんは
上領さんの叩くドラムを見ながら
嬉しそうに歌っていた。
MCでは
グラスバレーの大ファンで
ライブの追っかけをしていたエピソード
そして「デジャ・ヴ」は
上領さんをイメージして作った曲だと話した。
アンコール2曲目は
「NEXT SENSATION」
久しぶりにパキッとしたドラムのこの曲。
前奏から鳥肌が立った！
ダブルアンコールもあり
封印ライブ最後の曲は
「真夏の誘惑」
勝手に振りをつけてファン同士で踊っていたのを思い出し
親友と一緒に懐かしく踊り、楽しくこのライブは終わった。
終わってしまった。
ミュージシャン封印
封印が解かれる日が来るまで
松岡くんとはさようなら。
でも、なぜかあのデビュー当時の
高校生だった頃の気持ちがまた芽生え、
あらたな気持ちで松岡くんを応援していこうと思った。
25年前に松岡英明くんに出会ったのは
私にとって宝なのだから。
最後のライブは
感謝でいっぱいの気持ちだった。
とにかく感謝しかない。
松岡くん本当にありがとう。
松岡くんの音楽に出会えて本当に良かった。
ありがとう。
≪12/23 松岡英明ライブ「SEALED WITH A KISS」≫
OPENING：Light and Colour
1:Visions of Boys
2:Hi-Fashion
3:Heaven's Underwear
4:Fantasy
5:レッド・ムーン
6:憂鬱な太陽 孤独な月
7:Sexy Sexy
8:Love and Harmony
9:Emerald Tablet (Instrumental)
10:Eyes Of The Einstein Zoo
11:Fly Sky-High
12:Burning Guitar
13:Star
14:Dance in Versailles
15:あたらしいシンパシー
16:キミは完璧
17:Virgins
18:世界の果て、時間の終わり
～アンコール～ ※ゲストドラム＝上領亘
19:デジャ・ヴ
20:Next Sensation
～Wアンコール～
21:Kiss Kiss
22:真夏の誘惑
23:ENDING：Ondine～
