- 最初、読み始めたときに短編集だと知らなかった
ファンレターを読み終えました。
実際に購入したものは99年に講談社から出版された
表紙違いの「ファンレターTHE FAN」と書かれた
デザインのものでしたが。。
愛読者―ファンレター (文春文庫)/折原 一
- ¥650
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内容(「BOOK」データベースより)
本にサインして送って下さい。写真送りますから、会って下さい―
熱狂的読者の要求はエスカレートし、やがて悲劇が…(「覆面作家」)、
作家の了解も得ず講演会を企画する図書館司書(「講演会の秘密」)、
下手な小説を送りつけ添削せよと迫る作家志望者(「ファンレター」)他、
覆面作家・西村香を巡る怪事件の数々。
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短編集とはいえ、覆面作家である西村香という人物を
とりまく物語なので統一感もありますし読み応えもあります。
これの前に読んだ「耳すます部屋」もそうでしたが
折原一さんの作品は短編集も素晴らしいです。
個人的に短編は物足りないという印象があるのですが
折原さんの短編はミステリーゾーン(トワイライトゾーン)や
世にも奇妙な物語を彷彿とさせる展開なので飽きませんし
1話ずつがちょうどいいボリュームになっています。
今回、読んでいて思わず笑ってしまったのが
「講演会の秘密」で登場する以下のフレーズです。
不思議なことにこの辺には推理作家がわりと住んでおります。
西隣の宮代町には江戸川乱歩賞作家の鳥羽亮氏、
その北隣の白岡町には「倒錯のワンパターン」の堀原一氏、、
倒錯のワンパターンて。。
自分の作品までもパロディ化してしまうなんて!
一番最初に読んだ折原一作品「螺旋館の奇想」でも感じた
そこまでやる?感が発揮された作品です。
とにかくわがままで勝手なファンが多いのに唖然というか
失笑してしまいます。でも、実際にこういうファンがいたのかも
しれないですね。いたとしたら怖いですが。。
そもそも、この覆面作家は人々の前に姿を現すときに
本当に覆面をかぶっているというのが笑えます。
こういった展開を、「面白い」ととるか「ありえない」ととるかに
よって評価は分かれる作品ではあります。
個人的には最高でした。
短編なのでちょっとした時間にまた手にとって
繰り返し読みたくなる作品です。
愛読者―ファンレター (文春文庫)/折原 一


