こんにちは、104Cycle店長のToshiです。
いつもブログを読んでくれてありがとうございます。以前の記事「弥彦ケイリン優勝!パナソニックフレームとカラーで掴んだ勝利」では、私のフレーム設計哲学のひとつとして、こんなことを書きました。

 

「養成所受験時から、プロデビュー後の成長を見据えて、剛性を抑えたフレームで基礎を固めさせるようにしています。」

 

弥彦ケイリン優勝!パナソニックフレームとカラーで掴んだ勝利 | 104Cycle

 

この記事、覚えていてくれましたか? 今日は、この「剛性を抑えたフレーム」の本質に深く潜り込んでみましょう。

 

テーマは「クロモリフレームのしなり」。これを理解しないと、クロモリバイクはただの「鉄の塊」になってしまいます。でも、理解すれば? それは選手の脚を優しく、しかし力強く後押しする究極のパートナーになるんです。 

 

なぜクロモリフレームは「しなり」が命なのか?

 

クロモリ(クロムモリブデン鋼)は、競輪フレームに使われる素材。軽量で耐久性が高く、なんと言ってもあの独特の「しなり」が魅力です。今回お話しするしなりは、ペダルをこいだ時にフレームのBBが左右に揺れる状態のこと。剛性が高すぎると、しなりが少なくなり力のロスが少なくなる一方で、反動がダイレクトに脚に来て疲労が溜まりやすい。逆に、剛性を抑えるとフレームがしなりすぎてパワーロスになるんです。

 

 私の設計では、養成所受験生時代からこのしなりを意識。プロデビュー後のパワーアップを見据えて、基礎を柔軟に築く。なぜなら、彼らはまだしなりを理解して自転車を進ませることを学んでいる段階。なかなか理解するのは難しいのですが、そんな事があるのを知っていて乗るのと、知らずにやみくもにもがいてるのでは、先に進んだ時に大きな差になるでしょう。なので剛性バランスの取れたフレームに乗り、ペダリングの回転を滑らかに。結果、成長の土台が固まるんです。

 

弥彦の優勝選手も、最初は戸惑っていましたが、このしなりがハマった瞬間、逃げ切りが炸裂しました!

 

 

海外トップ選手も認める「特別なテクニック」

 

国際ケイリンで来日した海外のトップ選手たちも、こう言います。

「普段使用しているカーボンフレームと競輪で使用するスチールフレームは違いますね、特別なテクニックを要します」

 

特別なテクニック???

 

カーボンは剛性が高く、反応が鋭い。でもクロモリは「しなり」を生かさないと進まない。だからこそ、ペダリングのタイミングや体重移動の感覚がまったく違うと理解しました。

 

世界のエリートが「特別なテクニック」と言うくらい、クロモリは「乗りこなす」もの。私の指導する選手たちにも「カーボンとは別物だ」と教えますが、これを体得したとき、自転車の進みが一気に変わるんです。 

 

 

伝説の動画でしなりを体感! フランソワ・ペルビス選手の軌跡

 

さて、そんなクロモリしなりの醍醐味を、言葉だけじゃなく「目」で感じてほしいんです。そこでオススメなのが、この動画。1kmタイムトライアル(TT)の元世界記録保持者、フランソワ・ペルビス選手が、国際ケイリンで来日した際のもの。競輪用のクロモリバイクにカメラをセットして、彼が全力で「もがく」瞬間を捉えたレア映像です。  

 

https://youtu.be/wDUg4SwFH1w?si=aMcmB27LMSnoqM64] 

 

この動画を見たとき、私は衝撃を受けました。ペルビス選手のペダリングは、まるでフレームと一体。クロモリフレームがしなやかに曲がり、力を後輪に「溜めて」から爆発させる様子が、カメラの視点でクッキリ! 特に、0:20あたりからのダッシュ。フレームのトップチューブやチェーンステイが微妙に撓み、パワーをいなしながら推進力を生んでるような気がする。この「もがき」のリズムが、クロモリなのでしょう。剛性重視のカーボンじゃ、こんなフィーリングは出せません。 ペルビス選手のような世界トップが、競輪のクロモリをこれだけ乗りこなすなんて、改めてクロモリの難しさを実感。私の指導する選手たちにも、この動画を見せて「しなりを味方につけろ」と伝えています。養成所生がプロで活躍する鍵は、ここにあるかも?

 

クロモリしなりは、理解してこそ輝く。私の設計するフレームは、そんな選手の「今」と「未来」を繋ぐツールです。もし、あなたの走りに「しなり」のヒントが必要なら、ぜひ相談を! パナソニックフルオーダーフレームで、一緒に基礎を固めましょう。 次回のレースで、あなたの脚がフレームと歌う日を、心待ちにしています。

 

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