切なく、美しく、暖かいのに冷たかった。冷たいのに暖かった。時間が経ったコーンスープのような、そんな感じ。
雄一とみかげ、雄一の母親(父親)のえり子さんを中心の第1章。えり子さんがいなくなった雄一とみかげを中心にした話が、第2章。
本題はきっと第1章なのだろうけど、第2章の方がずっとずっと重くて、印象に残った。
生と死をテーマにしていて、周りの人の死が自分に及ぼした影響を丁寧に書いている。死という言葉が多く出てくるけど、雄一とみかげは物語が進むごとに一生懸命生きている。
最後に鉄アレイを振りかざすことが出来たえり子さんは、自分の死に後悔してないんだろうな。