『わたしの良い子』
                寺地はるな
                中公文庫

妹がひとりで生んで置き去りにした幼い男の子 朔とふたりで暮らしている椿の前には、いつも問題が山積しています。

思うようにいかない子育て、朔のことを世話の焼ける子という目で見ている保育士や教師への対応、無神経な上司や同僚の言動、結婚を望んでいる遠距離恋愛の彼との関係。

八方塞がりとも思える状況の中で彼女が導きだした迷いのない結論に、私はとても勇気づけられました。