『ふしぎな月』
             富安陽子  文
             吉田尚令  絵

東京では見ることが難しいですが、空からこぼれ落ちてきそうなほどの星空や、ふしぎな光を放つ大きな月をみたことが何度かあります。

その時感じたのは綺麗ではなく、怖さでした。
畏怖という言葉が一番近いかもしれません。

そんな満月の夜を描いた絵本です。

林の中で、野原で、海原で、眠っているあかちゃんたちに、不思議なことが起こります。

そんなことが起こるなんて信じられないけれど、どこかでそんなことが起きても不思議ではないような気もします。

サバンナも、ジャングルも、戦場も、等しく優しく照らす月。

この世の喜びも悲しみも、そっと見守っていてくれるような優しい光。

今日は中秋の名月です。
月が照らしている地球に思いを馳せてみるのも楽しいかもしれません。