『エンドロールのつづき』
            監督:パン・ナリン
            キャスト:バヴィン・ラバリ、リチャ・メーナ、ラウール・コーリ他
            2021年公開     インド

『RRR』の大ヒットで、インド映画の注目度が上がるのではないか?とワクワクしています。

歌と踊りが華やかで楽しく、時代劇『水戸黄門』のようにストーリーがわかりやすくて安心して観られるヒーローものもよいけれど、歌と踊りが(ほとんど)ない、シリアスなストーリーの映画も見ごたえがあってとてもよいのです。

『エンドロールのつづき』はまさにそんな映画です。

バラモンの血筋なのに全ての財産を失って、鉄道の駅前の屋台でチャイを売る父親の手伝いをする9歳の少年サマイが、特別に家族で連れ立って観に行った映画の光に魅了され、自分で映写することや映画を作ることを夢見、実現させていく物語です。

映画を映したいというサマイの強い思い、そしてスクリーンから溢れ出てくるかのようなインドの強い色と光が鮮烈な余韻となって残りました。

インド版"ニューシネマパラダイス"と宣伝されていますが、確かにそういう表現がわかりやすいのかもしれないけれど、そんな言葉で括りきれない、エネルギーに満ちた映画でした。

https://movies.shochiku.co.jp/endroll/