午睡の人数を数え終えた夜、声だけが枯れたまま残っていた

閉園後の保育室で、

小さな布団を一枚ずつ畳みながら、私はまだ人数を数えていました。

 

午睡に入った子。

途中で起きた子。

給食を少し残した子。

名札を外して、連絡帳を確認した子。

 

全部終わったはずなのに、

頭の中だけが、まだ保育室に残っているみたいでした。

 

エプロンを外しても、

給食の匂いが服に残っていました。

声も、少し枯れていました。

 

子どもたちには、できるだけ明るく声をかけます。

「お布団に入ろうね」

「あとで一緒に片づけようね」

「大丈夫、先生ここにいるよ」

 

でも、最後に見られるのは、

一人ひとりを見ていたことより、人数確認と声の明るさでした。

 

もちろん、大切な仕事です。

人数を間違えないことも、安全を守ることも、絶対に必要です。

 

それでも、帰り道まで午睡の人数が頭から離れない日は、

自分の声だけが、少しずつ削れていくような気がしました。

 

副業を調べても、

「顔出し」「毎日投稿」「明るく発信しましょう」ばかり。

 

仕事でも明るい声を作って、

副業でもまた、誰かに見られる私を作るのか。

 

そう思うと、スマホを閉じてしまいました。

 

あなたが悪いわけじゃないと思います。

子どもが好きじゃないわけでも、気配りが足りないわけでもない。

 

ただ、今の疲れ方に合わない副業の形を、

選ぼうとしていただけかもしれません。

 

もう一つ明るい声を増やす前に、

まず見直すべきことがあります。

午睡の人数だけで、
自分を責め続ける前に。
その副業が本当に続く形なのか、
一度だけ確認してみてください。

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