ランドルフェス。土属性の下等エルフ。常に群れを成し生活し、人間を襲う厄介なエルフだった。


グリムのミハエルはピータークリーブ殺人事件の調査をしていた。クラブニューライズにて、ランドルフェスの群れに襲われる。相方の魔剣を持つ男、ジェリドーに連絡をとバディーに頼み、一人戦うのだった。




[大変だ!大変だ!ジェリドー!ミハエルがエルフに襲われたぞ!][現れたか。いくぞ!バディー!][ランドルフェスか。土属性なら風に弱いはずだ。火なら中和され、水なら威力を増す。それがこの星の掟だったな?][そうだ。ミハエルも魔法学を勉強してるんだ。知ってるはずだぜ]




[風の魔方陣!召還!]ギルルル………ミハエルは自分の周りに風の結界を貼る。[ブラスト フィスト!]ミハエルの腕と足に風が巻き付く。[行くぜ!セリャー]ミハエルはランドルフェスに向かって行く。頭を地面に叩きつけ、引きずるミハエル。ランドルフェスはポポポポーンと小気味良い音を立て爆発する。[来い!ブラスト ダガー!]ブーンと腕が広がり、ダガーが付く。チヤッと腕を交差しダガーにエネルギーを集中させる。




ガンッと扉を蹴散らし、ジェリドーが走って来た。[無事か?相棒。随分と盛大なパーティーだな。席は空いてるか?][ジェリドー!早すぎるよ。これからが俺の見せ場だったのに][そいつあ、悪かったな。お邪魔するぜ!エルフさんよー]ギルルル…………[刀を抜きな!ジェリドー!]バディーが鞘をくわえて飛んできた。[サンキュー!バディー。行くぜ!ミハエル!レディー…………][ゴー!]ミハエルのゴーサインでジェリドーが飛び出した。[秘剣 風殺斬]ジェリドーの日本刀が風の力を帯びて光輝く。バサッバサッと敵を切り裂く。[ブラスト バーニング]交差した両腕を開き真空の刃を放つミハエル。ギルルル…………[ミハエル!コイツらきりがないぜ][ジェリドー!一旦引くぞ!魔方陣がもたない]二人はクラブから逃げた。




水の月 1日。


二人は個人事務所に帰った。シャワーを浴び、冷蔵庫から葡萄酒を取ってきて、グラスに注ぐジェリドー。[散々な目に遭ったな。路地裏で襲われたりクラブで襲われたり。こりゃー殺人事件も起こるわな][イヤ。収穫はあったさ。正面から行っても、らちが開かない。そうだろ?][潜入捜査か?誰がやるんだよ。俺達、顔がわれてんだぜ!][一人いるじゃないか。ナア。バディー?]旨そうに木の実を食べるバディー。[ヘ?俺?何でよ?][ちっとは働けって。ただ飯食らいが][他にいるだろ?ホラ、会社の上司とか被害者の嫁さんとか][ジャーお前が頼んでこい][…………わかったよー。行って来ますよ!明日。で、何をしてくりゃ良いんだ][内部関係者の氏名。後は警察のデーターベースと照らし合わせるさ]ミハエルがピーンと指を鳴らす[そっちは俺に任せろ。貸しがあるからそれを盾に盗めるぜ][俺は明日、被害者の嫁の所行って来る。今日の事件の報告に][ジャー明日は別行動だな。連絡は取れる状態にしておけ]





続く