魂は死なない。 | 第3の人生START

第3の人生START

26年の結婚生活に令和2年9月30日でピリオドを打ちました。
新しい生活のSTARTと恋愛、仕事、身体、色んな気持ちを気楽に書いていきます。

魂は死なないんだ。



今、私は50半ばになり、より、そう感じている。






それには理由がある。







私は4歳の時、交通事故にあった。

だいぶ先で聞いたことではあるが、家族全員。祖父、祖母、父母兄私でキャンプの地に向かう道中だったそうだ。



昔のことだ。

道路もきちんと舗装されていなかったのであろう、山道で起きた事故、

対向車(相手はダンプカー)と正面衝突で大事故だったそうだ。




その後新聞にも掲載され、結構な事故だったようだ。






4歳だった私は意識が戻る。

みんながガラスの窓をよってたかって割っている。

なんで?そこでまた意識は消えた。





再び意識が戻った時は、病院のベッドの上で右足をつっていた。




家族の姿もなく、ただ看護師さんが私にアイスクリームを食べさせてくれた。





みんな死んでしまったのだ。







薄れゆく意識の中で最後に見た母の顔は…

唇から赤い血が流れていた。












その後は書ききれないほど、いろんなことがあった。




最終的に私は母方の兄夫婦に子供がいなかったため、養女となった。





4歳の記憶は断片的で曖昧で。



なぜ母がいないのか?

ただ、私はこの家の子供でないということは重々分かっていた。




私の泣くところといえば決まってトイレの中だった。

声を上げて泣けず、いつも長いことトイレにこもり、泣いた。





そして毎晩同じ夢を見た。






爆発音

唇から流れる血の色





なぜ?私は生きているのか?

なぜ私だけ?

何かあるとすぐそれしか思えなかった。






よく父に殴られた。

今のような時代ではないから、叩く殴るというのはしつけには当たり前だったのかもしれない。

けれど正直いい記憶はない。









私をまっすぐに育てようと、両親は過保護すぎるほど過保護であった。





何かしようとするとダメだという。

どこかへ行くと言っても送り迎え

年頃になると早く家を出たくて仕方がなかった。

それが私が失敗した結婚であった。






だから私に離婚、失敗の責任はある。




もっと自分がしっかりすれば良かったのだ。

ただ、それだけ。





離婚の理由はいろいろあるが、もう相手を嫌う気持ちは全くない。





自分も悪かった。

一人で立とうとしなかった。

相手が嫌で不倫もしたこともある。







適当な考えで結婚をした暁に

相手から全く愛情を受けなくても仕方がないのだ。

だって、私も相手を大切にしていなかったからだと今は思う。




結婚して翌年に私は子宮癌になった。

全くの初期で子宮全摘は免れた。

医師は早く子供が授かるといいねと言ってくれた。

けれど私は子供が欲しくなかった。






なぜかって?






多分愛情を知らなかったから。

多分よく殴られたから…自分が怖かったから。





多分自分を好きじゃなかったから。





時折、子供を虐待して…というニュースが流れるが、

ひとつ間違ったら自分はどうだったのかな?なんて思ってしまう。

それが怖くて、子供は作らなかった。






単なる弱虫である。






めんどくさいことから逃げ

弱虫ゆえ、克服して子供を作ろうとしなかった。

幸い元夫も機能が不完全なのか、できない体質であったようだ。







私たち2人に子供が授からなくて本当に良かったと思う。






けれど。

私は孤独だけど、全くの一人になったことがない。






一人きりになって、

養女だけど家族はあった。




離婚もしたけれど、今は愛情溢れる彼と一緒に暮らしている。






この人とだったら子供が欲しいなあと心から思えるようになった。







もう年齢的にかなり遅いけど。






全くの一人きりになったことがないのは、きっと私を置いて旅だった、家族たちが見守ってくれているからなんだと私は思う。




いろんなことがあったけれど、

いつも窮地に立つと寸前で救われた。





いつも助けられてきた気がする。






育ての母が最近話してくれたのだけど、

◯◯ちゃんがね(亡くなった母の事)あの事故の後、お義姉さん、◯◯をよろしく頼むわね、

と夢に出てきたのよ


とのこと。





夢なんて信じていないし、たまたまの偶然だったに違いないけれど。

でも、私は魂を信じている。




家族たちのお墓の前に1人立つと涙が溢れる。

お墓なのにすごく癒される。

ずっとその場所にいたくなる。





死んでしまえば灰となり無になる。




でも

私は心の中で

魂だけは生きているんだ

たとえ目に見えなくても、

そう信じている。





私の生きてきた今までを書いたら、1つの物語になるような壮絶なものだけれど






結局は今が大事で。

今、が、幸せなら全て帳消しになる気がする。






真面目を装ってはきたが、ちょっとひねくれて育ってしまった私は、

この年齢になって、やっと軌道修正をしようとしている。








愛情深い彼のそばで。

大切にしてくれている。彼のそばで。




やっと私も人を大切にできる。

大切にしたい。






そしてやっと、どうして私だけ生き残ったのかというのは全く思わなくなった。





そんな風に思ったら、

無念の死を遂げてしまった家族に申し訳ない。

私を守ってきてくれたのだから。










そしていつか必ず会えます。(*^^*)

必ず必ず。