いつも読んでいただいて感謝します。
〈 わたしを名付けないで
娘という名
妻という名
重々しい母という名でしつらえた座に
座りきりにさせないでください 〉
新川和江さんの詩から
私がこの地へ
越してきた時は
どこも若い家族で溢れ
子どもの声は
あちこちで聞こえ
賑やかな街でしたが
だんだんに
街は成熟し
子どもたちは大きくなり
街を離れ
残ったのは
私たち老齢期に入った
夫婦と
結婚というものに
縛られずに
働く未婚の男女ばかり。
今の日本は
【⠀結婚とそれに続く出産 】を
奨励しているけれど
子育て応援と支援を
こんなにします!
そう言っても
日本という国は
どこか
的はずれな方向を
向いている気がします。
ピーチは
推定5ヶ月になった頃
不妊手術を受けました。
病院からの電話で
お腹に赤ちゃんがいることを知りました。
しばらく逡巡したけれど
結局
「堕胎をお願いします。」
ムギは保護して直ぐに
りーくんは半年になるのを待って
去勢手術をしています。
【 どうか子どもを生んでください⠀】
そんなふうに
せき立てられる人間と
【⠀不幸な命を増やさない 】
そう言って
不妊や去勢を施される犬や猫と。
本当に
世界は不条理に満ちています。
未来へと
命を繋ぐのは
人も動物も同じなのに
人間の赤ちゃんだけは
何故こんなにも
躍起になって
生んでもらおうとするのでしょう。
⠀
【⠀子育て罰 】
そんな言葉があるのですね。
男性と同じように働いていても
結婚すること
出産することによって
キャリアや収入に
大きな差が出ることを言うそうです。
日本では【⠀子育て罰 】
ヨーロッパでは【⠀子育てボーナス 】
この違いはどこから来るのかな。
様々な生き方が
できる現代。
結婚する人も
しない人も
子どもを生む人も
子どもを望まない人も
一括りにされない
そんな社会を望みます。
犬や猫には
不妊去勢手術を!
その事には
私も異議はないのですが
生き物として
生まれたものは
全て種を繋ぐように
体はできています。
本能なのです。
私たちがしていることは
これ以上不幸な犬や猫が
生まれないようにすること。
分かってはいるけれども
自然の摂理ではないと
心の中に留めておきたいと
私は思っています。