こんにちは。

 

 

渡邉希久子です。

 

 

あれほどの猛暑だった夏休みも、もう終わりですね。

 

 

今年は、猛暑と台風で海には行けませんでした。

(屋外プールもね)

 

 

泳いでないので、夏らしさが半減してますかね。ニヒヒ

 

 

新学期の準備等々終わったら、どこかで泳ぎたいなあ。

 

と思ってます。(その時は秋になってますね)ニヤニヤ

 

 

 

 

さて、夏休み宮沢賢治童話紹介シリーズです。

 

 

その4回目です。

 

 

初回は「ポラーノの広場」

 

 

2回目は「やまなし」

 

 

3回目は「ツェねずみ」

 

 

 

宮沢賢治作品には

決して美しいだけでない世界も含まれるというような

 

 

まあ、どうにも、何と感想を言ったら良いのか

言葉を噛むような作品もごろごろあります。

 

 

そう思う作品のひとつ

 

「土神と狐」

 

 

 

 

 

青空文庫では全文読むことができます

 

 

前に書いた記事をリライトしてます。

 

 

あらすじを追ってみますと

 

 

土神は自分が神であること

を自負しているのですが

 

一方で

 

神としてはそぐわない感情に翻弄されます。

 

 

 

樺の木を愛おしく思っていることと

 

樺の木と仲良くしている狐の存在。

 

 

 

 

文中では、樺の木と土神と狐について

こう語っています。

 

 

 

樺の木はどちらかと云えば狐の方が好きでした。

なぜなら土神の方は神という名こそついてはいましたが

ごく乱暴で髪もぼろぼろの木綿糸の束のよう眼も赤く

きものだってまるでわかめに似、いつもはだしで爪も黒く長いのでした。

 

ところが狐の方は大へんに上品な風で滅多に人を怒らせたり

気にさわるようなことをしなかったのです。

 

ただもしよくよくこの二人をくらべて見たら

土神の方は正直で狐は少し不正直だったかも知れません。

 

土神は

 

樺の木には切なく苦しい氣持ちを

狐には激しい嫉妬心が溢れて抑えられず

 

心は激しくかき乱され

 

それを自制しようともがく姿が

 

何度も繰り返し表現されるのです。

 

 

 

神様としての自分

 

どうにもならない激しい感情が沸く自分

 

この間を行ったり来たりします。

 

 

こちら、その葛藤の激しさのを表す文

 

 

土神はもう居ても立っても居られませんでした。

狐の言っているのを聞くと全く狐の方が自分よりはえらいのでした。

いやしくも神ではないかと今まで自分で自分に教えていたのが今度はできなくなったのです。
 

ああつらいつらい、もう飛び出して行って狐を一裂きに裂いてやろうか、

けれどもそんなことは夢にもおれの考えるべきことじゃない、

けれどもそのおれというものは何だ結局狐にも劣ったもんじゃないか、

一体おれはどうすればいいのだ、土神は胸をかきむしるようにしてもだえました。

 

 

あまり、余計な解説は付けたくはないのですが

 

童話でこのような激しい心理的な葛藤を描写をするというのも

 

なかなか、ないのではと思ったりします。

 

 

 

物語では時が経過し、季節は秋に変わっていました。

 

土神は夏からの辛い思い出は、もう、もやのようなものに変わって

 

樺の木と狐が話すのなら、もうそれはいいことなのだ

 

と、その事を伝えようと樺の木に会いに行きます。

 

 

土神が樺の木に

「わしはいまなら誰のためにでも命をやる。ー中略ー」

 

と自分が改心したということを話しかけているところに

 

 

狐がやって来たのでした。

 

 

 

そして...

 

 

ここでは言えませんが

 

結末はなんとも切なく

 

重たい沈黙を呼び込むのでした。

 

 

青空文庫では全文読むことができます

 

 

激しい感情に翻弄されながらも

神様として自身を保とうとしていた

土神の姿から

 

賢治は何を伝えようとしたのでしょう。

 

 

お時間ありましたら、ぜひ、読んでほしいと思う一冊です。

 

 

 

 

 

大人のギャザリングの田村由香理さんと宮沢賢治を語る会を企画しました。

 

詳しい記事はこちら

 

10/5【宮沢賢治を旅する】

〜秋の宵★音と幻燈で語る銀河鉄道の夜〜大人のギャザリングスピンオフ

 

 

 

宮沢賢治を旅する ~秋の宵★音と幻燈で語る銀河鉄道の夜~大人のギャザリングスピンオフ■開催日時:10月5日(土)16:30~19:30

■開催場所:日比谷ミッドタウン3F「Billboard cafe & dining」個室
※店側でライヴのスケジュールが入った場合には、
銀座のアートギャラリーに変更となりますのでご了承ください。

■参加費:¥8,800 (軽食と1ドリンク付き)

ベルお申込はこちらへ 右矢印 https://resast.jp/events/367236

 

 

 

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絵や絵本は子供だけでなく
大人が本来の輝きを取り戻せるセラピーだと捉え

大人のための絵と絵本の制作・活動をしています。