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「お待たせいたしました」
約束の場所で待っていた私は、ちゃんと来たチェ・ヨンにホッとしたの
だって王様の忠実なる家臣のチェ・ヨンが、おそばを離れて天門のある所まで付いて来てくれるって事でしょ?
それって、大変な事じゃない?
だから・・・ もしかして、気が変わったりとかしないかなーーって、不安だったの
・・・・・・もし、違う人が来たら
私は、どうしたのかな?
考え過ぎよね! チェ・ヨンは来てくれたんだし!
私達は意気揚々と皇宮を出て、天門へと向かったのでした!!!
・・・・・・・向かってる、のよね???
「私、道が分からないから・・・あなたに任せておけば大丈夫よね!」
「ええ、お任せください・・・さ、行きますよ」
私はチェ・ヨンと歩いて行ったの・・・・・
「開京(ケギョン)をしらみつぶしに捜すのだ・・・
道という道を封鎖しろ! 我が兵を総動員しろ!
日頃何のために養っておるのだ!」
これは、えらい剣幕だの〜〜・・・・・
医仙が逃げてしもうたからだが、はははっ、怖い怖い・・・・・
「分かりました、ですが、玉璽は・・・」
「早く、行けぇぇ〜〜〜!!!」
・・・・・・・煩いの〜〜
書を読んでいるときは、静かにできぬか?
ほぉ・・・府院君は私兵を一千、医仙の追跡につぎ込むか・・・・・
各所に似顔絵と一緒に送り込み、捜すか・・・
一千の兵をつぎ込んでは、ここ、開京(ケギョン)で使う兵が、足りぬのではないか?
・・・・・ふふふ、ははは・・・・・
「ん? 医仙がチェ・ヨンと天門へ向かったのなら・・・・・
・・・・・ヤンサ!!」
「はい、府院君様」
ん? 一旦、引っ込んだヤンサを呼び戻して、何やら耳打ちをしているが、何を言っているのだ?
「・・・・・ごにょごにょ」
「分かりました、至急確認をいたします」
慌てて出て行ったヤンサが気になるが・・・
はて、何を確認しに行ったのだ?
「・・・・・おそらく医仙は天門へ行かれたのです
チェ・ヨンはそれに付き添った・・・・・
わざわざ謹慎などを申し付け、我が目を欺いたのです」
「それは深読みというものだ・・・
付き添わせるため 罰を与えたというのか?」
「罰ではなく、偽りです・・・・・
私を欺き、二人を向かわせるための!!!
そんな事も分からないのですか?
天の書を託したのは、謎を解いていただきたかっただけで・・・・・
医仙を逃がすためでは無かった!!!」
唾を飛ばして怒る符院君だが、そんな事あろうはずがないであろう?
「王が医仙に付き添わせるため、側近に罰を与えたというのか?
ははは・・・・・何のために?」
「ことは天界の事ですぞ!!!
天門の開け方が分かり、天の知識を我が物にできれば・・・この世は我が物となるのです!!!
どいつもこいつも 何故こんな簡単な事が分からぬのだ!!!」
おーおー・・・・・卓を叩いて癇癪を起こしておるわ
鼻息荒く、部屋を出て行ったが・・・・・・ふむ
府院君の目的は、天の知識か・・・・・
それならば、医仙を捕まえねばのう・・・・・・
だが、聞くところによれば・・・・チェ・ヨンは最強だとか・・・
さて、府院君はどうするのであろうな・・・
鼻息荒く部屋を出た府院君キ・チョルだが、すぐに普段に戻っていた
「ふん! こちらが怒りを露わにしても『我関せず』か?
・・・・・・何を考えておる?
何も考えてないなどと、嘘は通用しませぬぞ」
呼んでみたものの、腹の内の読めない方だ・・・
・・・・・儂の邪魔になるなら、殺せば良いがな
そのままヤンサのいる所へと向かった儂は、手配して戻って来たヤンサと他の部屋へと入ったのだ
「それで・・・・あの方は?」
「それが・・・リオン様は、典医寺におられるようです」
「ファスインからの繋ぎでは、医仙を探しに典医寺に行ったのですが、すでに遅く・・・
医仙は出られていたと・・・・
しかし外に探しに出たファスインとチョヌムジャの前に、チャン侍医を共にしてリオン様が現れたと・・・」
「医仙が行かれたのに、リオンは残ったのか?
ふふふふふ・・・・・・我が身を囮にしたか」
「どうなさいますか?」
「御尊顔を拝しに行きたいが、この時刻ではな」
「では明日の朝にでも、行かれてはいかがでしょうか
そういえばリオン様は甘い物が好みとか、ウォン様にお好きな菓子を買ってきていただいては?」
「菓子か・・・・女人は菓子が好きとは聞いていたが、男の格好をしていても、そこは女人らしいのだな」
「ええ、ええ! そうですとも!
医仙がいない今、リオン様の心を府院君様が掴めば、問題はないかと・・・」
「・・・・・・掴めるか? 儂に?」
「掴めますとも! さあ、寝不足は肌にも悪いですぞ、あとは私に任せてお休みください」
「・・・・・・・肌に、悪いのか?」
「はい!」
「・・・・・・・寝るぞ!」
「はい! お休み下さいませ」
そうして府院君は寝室へと向かったのだった
「さ、夜は冷えますゆえ しっかりと布団を被って・・・・・・ああ、ほら、手が出ていますよ」
甲斐甲斐しく布団をかけてやるヤンサ
「明日の朝、リオン様にお会いするに相応しい御衣装を用意いたしますね!」
「あれが良い・・・・この間、仕立てた」
「ああ、あれですか! あれは良い物です!
さっそく明日の朝、着替えられるように用意しておきます」
「うむ」
「では・・・ゆるりとお休み下さいませ」
部屋から下がったヤンサは、さっそく仕立てたばかりの衣装を取りに行ったのだった
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衣装持ちな府院君ですが、管理はヤンサな気がします (笑)