パンは凄くふわふわで甘くて美味しかった


「うま過ぎ…

ちょっとこのパン、ハマるな…
今度買いに行くか…カフェも気になるし」


「絶対気にいると思う
店員さんで偉そうな人がいて、超イケメンなんだよ!パン屋さんにも超イケメンがいてさ、パン焼いてるんだよ…まじいい店だから」


「…イケメン?俺よりイケメンな奴いるか?」


「翔くんに似てたかも!パン屋さんはね、なんかふわ〜って柔らかい感じの人家


「俺に似てる?…なら、格好いいか…
ふわ〜って柔らかい感じ?智じゃん!」


「んふ


翔くんは友達のピアノの発表会どうだったの?」


「良かったよ…めっちゃ練習したんだろうな
他の人の演奏も良かったけど…
今度あったら一緒に行く?」


「…僕、クラシックとかわかんないから、いいや
寝ちゃうかも」


「ふっ、かもな…
さてと、明日の仕事の準備しちゃおうか」


「はい!」






そして、僕1人で行く仕事の日


「智、準備は大丈夫か?」


「何度も確認したから大丈夫だと思う…けど…
翔くん、ちょっと見て?」


「どれ…」


ガサゴソガサゴソ


「…バッテリーも大丈夫だな…

よし!大丈夫だ!


じゃあ、先に行くけど、気を付けて行けよ」


「はい!」


「智、いいの撮れる。そう思ってやれ!」


「はい!」


「うん。じゃあ、行くね」


「うん、いってらっしゃい」


「智…ちょっと  チュッ

…じゃあな…」


ドアが閉まった


ふふ…


よーし!着替えるか…

どうしよう?

スーツ?

あ〜、翔くんに聞けば良かった…


場所が和食屋だからな…

迷った結果、ラフな濃いグレーのスーツにした。中に白いVネックシャツ

いいじゃん!


バックを肩にかけ、家を出た


バスで駅まで行き、電車に乗り換えて、目的の駅に着いた。そこからタクシーに乗って依頼者が指定した和食屋に向かった

住宅街の中に、隠れ家的な店

タクシーの運転手さんも、ちょっと迷い、到着した

タクシーを降りて、店の門の前で立ち止まった

よし!やるぞ!

門を潜って、中に入った