今日は映画の感想を🎞✨✨😊❤️


いろんなことを感じて
なかなかしっかり感想が書けずにいた
こちらのフランス映画です。










観た日のこと。




癌を宣告された主人公バンジャマンと

その母親が、癌の名医として知られる

ドクターエデを訪れるところから

この物語は始まります。



エデは、二人に

「ステージ4の膵臓癌は治せない」

と率直に告げた上で

生活の質を維持するための

化学療法を提案し、

「一緒に進みましょう」と

静かに声をかけるのですが、、。




死を宣告された主人公と

その母親が、


患者やその家族、

そして人の死に 真摯に向き合い続ける

医師や医療スタッフに支えられながら


限られた時間の中で

穏やかに死と対峙してゆく過程を

感動的に描いています。







バンジャマンを演じる

ブノワマジメル、そして

母親を演じるカトリーヌドヌーブの

演技が素晴らしくて

物語にぐっと引き込まれ

映画であることを

忘れる瞬間が幾度もあったし




胸に迫るシーンが多く

とくに後半は

とにかく泣けて泣けて、、、泣ける。




そして 間違いなく

この映画と

この作品が伝える哲学的メッセージの

支えとなっていた

ガブリエル.サラ(本物の医師‼️)が演じる

ドクター.エデの存在感が圧倒的。



「カトリーヌドヌーブとブノワマジメル

 を起用してメロドラマを作りたい。」

そう考えていたエマニュエルベルコ監督が

サラ医師と出会い

彼の職場に招待されたことから

形づくられていった本作のストーリー。




すでに あまたある

「余命いくらモノ」の映画たちとは

メッセージや思想の深さ

そしてリアリティが圧倒的に違う。




それもそのはず

映画の中で描かれている

病院の中での歌を取り入れた

スタッフのミーティングや

院内での本格的なタンゴ、

弾き語りの音楽サービスは

実際にサラ医師の病院で

行われていることなのだ。




患者の気持ちを和ませるために

その人が好きなものが描かれた🦭🎺

ネクタイをネットで探して着けたり👔




患者の家族には


「いつまでも生きてほしい

 病気と戦ってほしいと

 患者本人に言うのではなく

 死んでもいいとゆう許可が

 最大の贈り物になる」と伝えるエデ医師。



病院のスタッフには

「患者の前で感情的になることは

 悪いことではない」と言い

皆でさまざまな想いを分かち合い

ケアする側の心を癒すことも

おろそかにしない、、、、



そんな理想的な(しかも実在している‼️)

医師の姿に胸が打たれた。






余命宣告をされたバンジャマン、

そしてその母親であるクリスタル

そばで支えるドクターエデや

看護師のユージェニー



そして死にゆく父親に

認知されずに育った青年や

バンジャマンが演劇を教える

若い生徒たち、、、



さまざまな立場の人の視点に

立ちながら 

物語のゆくさきを見つめ



それぞれの心情に

自分自身を重ねて深く感情を

揺さぶられる、、、。





しだいに病状が悪化する

バンジャマンが

看護師のユージェニーに対して


「俺は誰にも必要とされず

 誰も幸せにしなかった」


と告白するシーン、、、



その言葉に胸を詰まらせ

思わずバンジャマンに抱擁する

ユージェニーの姿が忘れられない。







そして、

ドクターエデから教えられた

5つの言葉を母親クリステルを前に

口にするバンジャマン、、、



その5つの言葉を心から

言えたのならば

きっと去りゆく者も

そして残されるものも

悲しくとも

悔いを残さずに

別れられるのではないのか。と

そんな風にも思えた。




そばにいてくれた人を

赦し そして赦され

愛を伝え 感謝し

別れを告げる。



このシンプルなことを

難しくしない生き方がしたい。



映画の最後に 

そう強く感じた。




人の死を 逃げることなく見つめ、

どう生きるかを 観ている者に

まっすぐに問う 素晴らしい作品。



この映画は末期癌の主人公の

悲しく辛い最期を映すものではなく



避けられない死に向かいながらも

一人の人間の「人生の集大成」を

見せてくれるものであり



死へと向かう人を支える人々の

やさしさや強さ、人間らしさや

それぞれの心の痛み 

それぞれの命の煌めき、命の力を

感じさせてくれるものでもある。




美しい場面や

さまざまな示唆を含むシーン

胸を打たれる深遠な言葉が

本当にたくさん散りばめられた

「愛する人に伝える言葉」

ぜひ、映画館でご覧ください✨✨



もっとネタバレしたいけど

野暮なのでやめときます‼️😆




エマニュエルベルコ監督はこの作品を

「この映画は人生の讃歌だ」と語っている。





🎞おわり🎞