はじめまして、suiです。38歳。チェーンスーパーの精肉コーナーで、パック詰めと値引きシール貼りのパートをしています。肉をトレーに並べ、ラップをかけて、時間が近づくと値引きのシールを貼ります。客には「今日のおすすめ」を笑顔で伝えることもあります。閉店前には、売れ残り(廃棄)の個数が口頭で確認される日があります。
ある夜、精肉を閉めて片づけを終えたあとも、耳より先に鼻の奥で値引きシールの匂いが残っていました。手袋を外すと、指先だけがまだ仕事の時間を続けている気がします。
客の前では笑顔を作ります。でも、評価に残るのは、だいたいパック詰めの速さと廃棄の少なさだけでした。冷蔵の空気で手が乾き、ラップを引いたあとに指先がこわばります。20代の子が同じシフトでも平気そうなのに、私だけが帰りの電車で黙る夜がありました。
スタッフ用のグループLINEでは、副業の成果報告のスクショが流れてきます。スタンプで返してから、家に着くと声が小さくなる自分がいました。
でも今は、笑顔の回数だけで自分の価値を測るのをやめました。家に帰ってから、パソコンでブログや記事の「何人が読んだか」「どこで離れたか」といった数字(アクセスの記録)だけを見て、次を直す順番に変えています。
値引きシールのあとでも、文章の記録は少しずつ増えていく。座ったまま内緒で第2の柱を育てています。
広告で「在宅ワーク」「AIで月10万」「未経験OK」も毎日見ます。でも、また立ちっぱなしと声かけが増える副業は続かないと分かっていて、手が出ません。他人の文章テンプレをそのまま使う方法も、「必ず稼げる」と言う案件紹介も、信用できませんでした。
同じように、あなたも結局手が止まってしまう夜はありませんか。
それでも、このまま値引きの数字だけを眺める夜を続けるのは限界でした。ギャンブルみたいな保証には手を出さず、数字だけを見て判断する型を探しました。
ツールの画面で分かったのは、きれいな「今日のおすすめのお肉」の見せ方だけを並べた記事は、最後まで読まれないことでした。
やけくそで書いた「閉店後も値引きシールの匂いが指に残る」という、ありのままの話だけ、同じ小売の精肉コーナーで黙っていた人が、記事の最後まで読んでくれました。
能力が足りなかったのではなく、評価される場所(値引きの手順)と、評価される場所(ネットの記録)が違っただけ、と気づきました。
今でも精肉の仕事は続けています。今日辞めるつもりはありません。ただ、帰宅後に毎回つぶれる日が、減りました。
値引きの匂いを抱えたままでも、ブログの読者数や記事の記録は、少しずつ増えていく。それだけで、次の早朝シフトを迎えられるようになりました。
最後に:値引きシールの匂いを抱えたあなたへ
あなたが向いていないわけではありません。手順と数字が先に来る現場に、置かれていただけです。
見ている場所を変えれば、夜は変わります。
