Sedation。鎮静。
薬を使って意識を意図的に落とすことで、苦痛を感じなくさせる治療を指す。ここでいう苦痛とは、身体的苦痛だけでなく、心理的苦痛も含めたものである。
セデーションは以下の2つに分類される。
(1)一時的セデーション(temporary sedation)
睡眠を確保させる、手術時の不安や恐怖感を鎮静薬などを用いて落ち着かせる、などの場合に採用される。QOL(Quality Of Life)が低い状態から一時的に退避させ、セデーション後のQOL(Quality Of Life)改善を見込んで行う。
(2)最終的セデーション(permanent sedation)
死に至るまで持続的に意識レベルを下げること。死に伴う痛みを避ける措置として採られる。QOL(Quality Of Life)の低下を阻止する手段が他にない場合にとられる最終的な処置である。
セデーションはあくまでも苦痛を取り除くために行う医療行為であり、死を目的とした安楽死とは一線を画するものである。ただ、最終的セデーションは安楽死と変わらない、という議論もあり、倫理的に難しい問題である。
終末期におけるセデーションの採用は、患者と家族、医療従事者の間で十分な話し合いを持ったうえで、患者と家族のコンセンサスを取っておく必要がある
コンセンサスとは・・・
consensus。意見の一致。合意。
治療の基本的な考え方といった意味でも使われることがあり、「コンセンサスを得る」などと使う。

一昨日、昨日と母は不眠で昼夜問わず叫んでいる。疲労困憊。レンドルミン内服にて現在は入眠している。意識混濁している中での眠剤導入にふとセデーションと重なるものがあった。
もしかしたら私自身が疲労困憊なのかもしれない。
意識を保つ為の伝導路

脳幹網様体は、目、耳、手足、からの感覚刺激の情報が集まる伝導路。
その情報は視床から大脳皮質へと伝達される。

大脳皮質:人の大脳皮質には、古くから発達した大脳辺縁系と、新しく発達した大脳新皮質がある。
大脳辺縁系では、食欲、性欲、などの欲求、情動に関与
大脳新皮質では主に視覚、味覚などの他に言語、認知、判断などの高等な精神機能に関与している。

大脳辺縁系での欲求、情動を大脳新皮質の知性、理性で抑制している

大脳皮質は覚醒の状態維持に関与し、認知、思考、記憶、行動などを担い、意識レベルの質に影響を及ぼす。
意識障害をきたす主な要因(査定では)

・全身性疾患により、続発性に脳の機能障害をきたしたもの。
・脳の機能を果たす為に必要な糖と酸素の供給が途絶した場合
・ビタミン欠乏
・酸塩期平衡、電解質異常などによる脳細胞内の酸素利用障害。

ですから
口から食事を食べさせ、香り、温度、味覚を感じさせ、
話し掛け、体をさすったりするなどで覚醒状態を維持するための回路に常に電気信号を走らせておくんですね。


フェンタニルは1959年に合成されたオピオイド鎮痛薬である。
フェンタニルには最大鎮痛薬作用に達する時間が短いこと、
初回単回投与後の鎮痛作用が早いこと、
比較的血管系への影響は少ない事などの特徴がある。
2004年に、効能、効果が追加され、
癌の中~高度の痛み治療に保険適応が認められた。(デュロテップMTパッチ2.1ミリグラム4.2ミリグラム8.4ミリグラム12.6ミリグラム16.8ミリグラム)
モルヒネ同様に麻薬指定となる。フェンタニルはμオピオイド受容体、特にμ①受容体に選択的に結合し、鎮痛作用を発揮しますが、μ②受容体への親和性が低い為、モルヒネに比べ便秘が生じにくいようだ。

フェンタニルは主に、肝薬物代謝酵素CYP3A4により代謝され、腎臓から排泄されるが、代謝物に活性がない為、腎障害あるいは腎不全患者でも使用する事ができる。
フェンタニルはモルヒネに比べ、約100倍強い鎮痛効力があり、分子量は336.47と小さく、脂溶性が適度に高いなど、経皮吸収製剤に適した薬物特性を有している。

この特性を生かしてフェンタニルパッチが開発された。
パッチは持続皮下、持続静注投与と異なり、侵襲的な処置に伴う苦痛、不便性はない。
しかも極めて簡便に使用できる製剤で、また自己管理が容易な製剤なので、内服困難な患者の場合でも在宅治療の実現と継続という目的を達する事ができる。