はじめまして、なつです。39歳。地方の生鮮スーパーで、鮮魚カウンターのパートをしています。注文を聞いて、尾身をさばき、トレイに並べてラップをかけます。おすすめの声かけや、秤に載せたグラム表示も日によっては何度も繰り返します。閉店前には、売れ残りの処理と秤の数字が口頭で確認される日があります。

 

ある夜、鮮魚を閉じて冷蔵の扉を下ろしたあとも、耳の奥に水槽のポンプ音が残っていました。シャワーを浴びても、指先に鱗の粉の気配が残ることがあります。

客の前では笑顔を作ります。でも、評価に残るのは、だいたい声のトーンと廃棄の少なさだけでした。冷房と水仕事で手が荒れ、防水エプロンの首元から冷たい空気が入ります。20代の子が同じシフトでも平気なのに、私だけが帰りのバスで黙る夜がありました。

 

店のスタッフ用グループLINEでは、副業の成果報告のスクショが流れてきます。スタンプで返してから、家に着くと声が小さくなる自分がいました。

でも今は、笑顔の回数だけで自分の価値を測るのをやめました。家に帰ってから、パソコンでブログや記事の「何人が読んだか」「どこで離脱したか」といった数字(アクセスの記録)だけを見て、次を直す順番に変えています。

 

水槽の前に立ち続けなくても、文章の記録は少しずつ増えていく。座ったまま、内緒で第2の柱を育てています。

第1章:カウンターに張り付いたままの私をやめた

広告で「在宅ワーク」「AIで月10万」「未経験OK」も毎日見ます。でも、また立ちっぱなしと声かけが増える副業は続かないと分かっていて、手が出ません。他人の文章テンプレをそのまま使う方法も、「必ず稼げる」と言う案件紹介も、信用できませんでした。

 

それでも、このまま秤の数字だけを反芻する夜を続けるのは限界でした。ギャンブルみたいな保証には手を出さず、数字だけを見て判断する型を探しました。

第2章:きれいなレシピ記事だけでは、誰も最後まで読まなかった

ツールの画面で分かったのは、きれいな「今日のおすすめの焼き方」だけを並べた記事は、最後まで読まれないことでした。

 

やけくそで書いた「閉店後も水槽のポンプ音が耳に残る」という、ありのままの話だけ、同じ小売の立ち仕事で黙っていた人が、記事の最後まで読んでくれました。

 

能力が足りなかったのではなく、評価される場所(カウンターの声と廃棄)と、評価される場所(ネットの記録)が違っただけ、と気づきました。

第3章:水槽の前でも、柱ができた

今でも鮮魚の仕事は続けています。今日辞めるつもりはありません。ただ、帰宅後に毎回つぶれる日が、減りました。

 

ポンプ音を聞き続けなくても、ブログの読者数や記事の記録は、少しずつ増えていく。それだけで、次の開店前を迎えられるようになりました。

鮮魚カウンターで声に疲れた方へ。業界の罠と、慎重派の型をまとめました。

 

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最後に:秤の数字を抱えたあなたへ

あなたが向いていないわけではありません。声と廃棄だけで測られる仕組みに、置かれていただけです。

 

見ている場所を変えれば、夜は変わります。