成人式に出なかった
正式には出られなかった
むりと思いながら
大学を受験して
不合格
高校の3年間
やっと入った水泳部
泳げる用になって
中学1年まで
ずっと泳いできた
転校したら水泳部がなかった
高校入ったら水泳部に入ると
決めていた
温水プールじゃないのに
5月から泳いでた
夏の試合前には昼休みに
プールへ行って泳ぎ
5時間目は目を開けて
おくのが精一杯
放課後は泳ぎまくり
家に帰ると食事の前に
ひと眠り
冬になると陸上部と
同じ練習
きつかった
部活は3年の試合が
終わるまで続いた
体育委員で運動会の準備
学校祭のスタッフで
看板製作などなど
殆どの行事をこなし
高校生活を精一杯
やってきた
つまりは受験勉強が
できなかったのだ
自分の実力は
充分知っている
ストレートでは大学に
行けるはずもない
当時19歳になる年に
成人式があった
つまりは浪人中
申し訳なくて
行けなかった
晴れ着も作らなかった
姉達2人は振り袖を作ってた
何も要らなかった
姉達は短大
父が反対してた4大生
になりたい私
受験料と予備校代を
出してもらって
恐縮していた
だから
成人式には行けなかった
母は市が配った記念の
桜の苗木をもらってきた
実家の庭に根付き
長い間花を咲かせていた
今思うと特に母の
気持ちを思うと
末っ子にも
同じようにしたかった
だろう でも
そんなことを思う余裕もなく
親に対して突っぱってる
可愛げのない娘だった
娘を持ってから
成人式に出ないというのに
一生に一度記念だからと
説得し成人式に出席させた
きっとこの子も娘の成人式に
同じことを望むに違いないと信じて