しくじった~ | 豊臣家の人々

しくじった~

ヒデヨシ:失敗じゃ。

ヒデナガ:失敗したか。何を失敗した。

ヒデヨシ:全部じゃ、筆記試験もの、面接ものうまく行かんじゃった。

ヒデナガ:そうか、兄者。また出直しか。

      反省会はするか?

ヒデヨシ:一応しゃべろうかい。

      面接序盤は良かったの、まあまあじゃ。

      自己経歴じゃの。学生時代のことまで聞いてきおった。

      問題はの、後半じゃ。志望動機も難なく進んでの、会社でやりたいことについてでじゃ。

      わしゃあの、志望動機でやりたいことはつながるとおもっとった。

ヒデナガ:仕官先はあれか、「ここで」なにがしたいかちゅうことか?

      「ここで」しかできんことか?

ヒデヨシ:おそらくそうじゃろう。

      後のう、会社についての質問もの、あまりうまく聞けんじゃったの。

ヒデナガ:1度躓いたっちゅう風にとられんにゃあ、ええが。

ヒデヨシ:とられたが、おそらく。残念じゃ。

ヒデナガ:まあ、結果をまとうや、兄者。同じ失敗せんにゃあ、ええんじゃ。

ヒデヨシ:次の機会があれば、の話じゃがな。

ヒデナガ:兄者、紹介所はどういっとった?

ヒデヨシ:とりあえずのう、先方に連絡してくれるみたいじゃで。

ヒデナガ:望みは… あるのう。


ヒデヨシ:ところでのう、面接官じゃがな。女性じゃったぞ。

      なんじゃ、統括の役職の人間らしいで。

      びっくりしたで、美人でのう。「キャリアウーマン」ちゅうやつじゃったの。

      わしらにゃあ、なかなか御目にかかれん人達じゃ。

      新鮮じゃったのう。おもしろそうな仕官先じゃ。


ヒデナガ:兄者、素直にそういったことをしゃべってくればよかったんじゃないかい?