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私が初めて葬祭業務に就いたころ、

ご納棺と、死化粧を教えてくれた師匠は、

当家さまへ伺って、故人様のお布団に向き合うと

お線香にロウソクの火を灯して、

最初に、いつも手を合わせていました。

必ず、どんな時も、必ず。


私は、まだ仕事もろくに覚えてない駆け出しの新米でしたが、

師匠の真似をして、私も必ず当家さまへ伺って最初に

お線香をあげさせていただくようになりました。


化粧だけではない、処置の時も、もちろんあります。


けれど、いかなる時も、

そこに、心と想いをそっと込めたい。

やってあげる、のではなく、

故人さまに呼ばれたんだ、という気持ち。

やらせていただく、という気持ち。

あくまでも、でしゃばらず、

謙虚に、寄り添える部分で役に立ちたい。


新米のころに思っていた【一生懸命】

という言葉が、最近あまりしっくり来ません。


一生懸命、全力でやるのは当たり前。

心がけるのは、

【一意専心】。


記憶の中にいつもいる師匠の背中が、灯した火が、

変わらず今も続いています。


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