ある日黒い雨が降った
その日白い翼の天使は泣いていた
友が死んだのだ
白い翼の天使はこういった
「私は今は夢も希望もない」
夢を与えられなくなった天使は人間からも見放された
それどころか希望を亡くした人間達は争いを始めた
夢も希望も亡くしてしまった天使の真っ白な翼は
黒い雨で黒く染まり
ひどく傷つき折れてしまった
やがて青かった目は
赤色に変色し
折れた翼はもとに戻り
漆黒の翼を広げ
灰色の空に飛び立った…
そう、白い翼の天使は
夢も希望も亡くし
絶望を与える
漆黒の翼の悪魔となってしまった
その心は黒き翼のように
真っ黒だった…
白い翼の天使はある日こういった
「人間とは愚かなものだ」

友は
「なぜだ」
と言った
白い翼の天使はこう答えた
「人間は誰かに与えられた夢しか持てない」
白い翼の天使は続ける
「結局は何かの影響がなければ夢を持たない」
友はただ黙って聞いていた
-第一章-
白い翼をもつ天使には
大切な友がいた
同じ真っ白な翼をもつ天使だ
友はある日こういった
「天使の夢はなんだ」

白い翼の天使はこう答えた
「夢を与えること」

友はこういった
「どんな夢?」
白い翼の天使はこう答えた
「皆それぞれ、色んな夢だ」
人間の夢は誰かに与えられたものなのだろうか