昔から、夕暮れは大好きだ。
眩しくて、活動的な日中よりも
暗闇にぽっと灯りが浮かび、非活動的な異様な静けさがある夜中のほうが
わたしは、心穏やかに過ごせる。
日中のほうが、不安とか、鬱陶しさを感じるような。
そんな夜中が次第に近づいている感覚が
今日という日が、もう二度と来ない感覚が
不思議と、わたしは好きだ。
終わりがあるということは、人にとって
救いである。
この時間帯は、季節ごとに
くしくも、今となっては青春だったと思える
あの頃の思い出を思い出してしまう。
そして、その思い出と一緒に
脳内を駆け巡る、あの頃の、あの時の
好きな歌。
記憶とは誠に曖昧なもので
今、改めて聴けば、あの頃とは
まったく違ったトラック、リリックに思える。
不思議と、それでも、ある一小節だけは
鮮明に覚えていて、それはサビの部分に限らない。
それが耳を通過した時。
ああ、わたしは確かに20数年間を
しっかり、しっかり、歩いてきたと実感する。
今は亡きあの日々よ。
イエスタデイ ワンスモア。
あの頃よ、もう一度。
太陽よ、眠れ。