キンジが泣いた。天晴達は今までキンジが泣いたところを見た事が無かった。それだけ自分達がキンジを追い詰めた。そして自分達ではなく深海マコトに縋り付き泣いている。悔しい。自分達の方が仲間としてキンジと一緒にいた期間は長いのに。それもこれも自業自得だ。
マコトは泣き続けるキンジを優しく抱きしめていた。時折「大丈夫だ」と声をかけながら。その「大丈夫」という言葉はキンジに酷く安心感を与えた。
「マコト坊ちゃん…。ありがとうございやす…」
「気にするな」
キンジはマコトにだけ聞こえるような声量でお礼を言った。そしてマコトもキンジにだけ聞こえるような声量で返事をした。
「おいっ!」
「僕達の事忘れてないかい?」
悪樓達の声に全員がハッとする。
「あ…忘れてた…」
凪の言った一言にここにいる全員が頷いた。
「チッ!ジュッカラゲ共!」
「面倒くさい。悪樓、後は頼んだよ」
悪樓はまたジュッカラゲを呼び出す。そして十六夜九衛門は悪樓にこの場を任せ姿を消した。
「なんかいつもより多くない?」
「それだけ怒っているということでしょう」
「取り敢えず倒すだけだ!」
ニンニンジャー(キンジ除く)は素面のまま戦闘を開始した。
「俺達も行くか…タケル」
「ああ!」
ニンニンジャーが戦闘を開始したのを合図にゴースト組も戦闘を開始した。しかしキンジだけは戦いを始めなかった。
「(坊ちゃん達を信じてもいいんでございやしょうか?)」
1度いらないと言われた事の恐怖がまだ心にこびり付いていた。
「何をしてるんだ?」
「!!アラン坊ちゃん…」
そんなキンジの側にアランがやって来た。
「確かに1度はお前を見捨てたかも知れない。だがあいつらはお前を信じ共にいると誓ったんだ。後はお前があいつらに応えるだけだ」
アランはキンジにこう言うと戦いに参加した。
「アラン!」
「遅かったね。何してたの?」
「少しな」
キンジはアランの言われた事を頭の中で繰り返していた。
もう1度…もう一度だけ…彼等を信じてみよう。
そう決めたキンジは迷いなくニンニンジャー達の方へ行った。
「坊ちゃん方!さっさと終わられやすよ!」
「キンジ!」
「そうだな!」
「「「「「手裏剣変化!」」」」」
「手裏剣チェンジ!」
「暴れて天晴れ!アカニンジャー!」
「轟け八雲!アオニンジャー!」
「きらめきの凪!キニンジャー!」
「ひとひら風花!シロニンジャー!」
「揺らめく霞!モモニンジャー!」
「彩りの星!スターニンジャー!」
「忍びなれども忍ばない!」
「忍びなれどもパーリナイ!」
「「「「「「手裏剣戦隊ニンニンジャー!」」」」」」
「忍ぶどころか暴れやしょう!」
「あっ!キンちゃん!俺が言おうとしたのに!」
「早い者勝ちでございやすよ」
「さっさとやるぞ」
こんな状況でも和気あいあいしているニンニンジャー達を見て何となく和んだゴースト組。
「あいつ…生き生きしてるな」
「スペクター。自分のものが取られたような顔をするな」
「なに!?俺はそんな顔していない!」
「していたぞ」
「していないと言ってるだろ!」
「まぁまぁマコト兄ちゃんもアランも落ち着いて」
揉めていたマコトとアランの仲裁に入るタケル。
「俺達も行くよ!」
「「ああ!」」
「「「変身!」」」
物凄い速さでジュッカラゲを倒していくニンニンジャーとゴースト達。それを見た悪樓は焦っていた。キンジが立ち直るなどと思わなかった。大誤算だ。
隙を付いて悪樓に攻撃するキンジとマコト。
「「はあっ!!」」
「グハッ!」
「悪樓!おめぇさんだけは絶対に許しやせん!」
「お前はキンジの心を踏みにじった!絶対に許さない!」
キンジはスーパースターニンジャーとなり、マコトはフーディーニ眼魂を使い形態を変化させそのまま悪樓に攻撃をする。
「トドメと行きやしょう!激アツウイニングスーパースター!はぁぁぁ!」
「おっおいっ!」
「ぐわぁぁ!!」
キンジの攻撃に巻き添えを喰らいそうになったマコトは間一髪それを避けたが悪樓には直撃し爆発した。
「おいっ!危ないだろ!」
「すみやせん。でもマコト坊ちゃんなら避けるかなと思いやして」
「そう言う問題じゃない!」
悪樓を倒すと同時にジュッカラゲ達も倒された。マコトとキンジの言い争いを和みながら見ていると
「妖術…肥大蕃息の術」
十六夜九衛門が肥大蕃息の術を使い悪樓を巨大化させた。
「うわわっ。どうすれば」
「ここは俺達に任せろ!」
「「「「「手裏剣忍法召喚の術!」」」」」
「「「「「「激アツ合体!」」」」」」
そう言うと天晴達ニンニンジャーはオトモ忍を召喚させ激アツダイオーへと形態変化させた。
悪樓は相当怒っていた。攻撃も闇雲に突っ込んでくるだけだ。だがなかなか攻撃する隙が無かった。
「どうしたらあいつの動きを止められるの?」
「このままじゃ!」
「そんなものイケイケドンドンで乗り切るしかないだろ!」
「それどういう意味!?」
「天晴君らしいです」
「だな」
「それではイケイケドンドンで行きやすか」
そこから一気に形勢が逆転した。ニンニンジャーは容赦なく攻撃した。特にキンジ。今は顔は見えないが恐らく黒い笑顔をしているだろう。
「トドメだ!」
「「「「「「激アツ大フィーバー!!」」」」」」
「ぐわぁぁ!!!」
「最後は人力なんだ……」
ニンニンジャーの戦いを観ていたタケルはそう呟いた。
「キンちゃん!本当にごめん!」
「すまなかった」
「「ごめんなさい!」」
「申し訳ありませんでした」
戦いが終わった後天晴達はキンジに頭を下げた。キンジの顔は少し困っているような表情をしていた。
確かに天晴達に非がない訳では無い。だが全ての原因は悪樓なのだ。
「いえ…大丈夫でございやす。もう一度だけ坊ちゃん達のことを信じると決めやしたから」
「キンちゃ~ん!」
「キンジ!」
「キンさん!」
「キンジさん!」
「わっ!坊ちゃんにお嬢ちゃん方!?」
キンジの言葉にいつもはクールな八雲も霞もキンジに抱きついた。そんなキンジはただただ混乱するだけだった。
そんな光景を微笑ましく眺めるタケル達がいた。
to be continued……
今回はここまでです。ニンニンジャー達とは無事和解させました。バトルシーンを書くのが苦手なのでちゃんと書いていません。適当でごめんなさい!さてさて次回で最終回の予定です。次回は最初から最後までギャグで行こうと思ってます!
それではこの辺で
