母はよく失言をします。

本人は悪気はないのですが、あれこれ先回りして考えを巡らせ気を遣って発したと思われる言葉が、いやそれ言わなくていいよ…なことが多いのです。



10年くらい前の話ですが、弟の結婚が決まり、両家顔合わせの日。
和やかに会は進み、そろそろお開きという段になって、お店を予約してくれたお嫁さんのお母さんが
「こんな安いお店ですみません〜」
と言ったんです。
そしたらうちの母、
「いーえー、このくらいのほうが口に合いますから!」
いやいや何様ー!
思いっきり失礼。
「安い」に合わせちゃった驚き
もっとお料理の味とかを褒めればよかったのに…


こういう空回り、そしてなぜか「上から」な物言いになってしまうところ、しかも本人はその場では全く気づかず悪気もないところ、私も同じなんです。
似なくていいところが似る。



私の失敗談は、これまた10年以上前ですが部活の後輩同士で結婚が決まったと聞いたとき。
2人とも楽器がとても上手で、2人ともスラっと高身長。
私は上手いことを言ったつもりで
「まさにビッグカップルだね!」
と口にしたのですが、そこにいた普段温和な友人が
「それ、不快」
と一言。
しかも最悪なことに、私は咄嗟に意味が分からず(友人がそんなことを言うと思わなくて)聞き返してしまいました。
口を閉ざす友人。
重い沈黙。
気づいたときにはもう遅い。
自分では揶揄するつもりはなかったとしても、身体的な内容はダメですよね。
そして、これは言っちゃダメだった!と気づいた後も、冷や汗が出るばかりで体が固まってしまって謝罪の言葉が出ないのも、よくないなーと思います。
(そういえば母も、取り繕ったり謝ったりしないです)

この話に限らず、苦い出来事って何度でもリアルにフラッシュバックできてその度に落ち込みます真顔



なんでこんな話を思い出したかというと、それはこないだ正月に帰省したときの母の一言でした。

帰省すると台所で後片付けなどしながら母と色々話すのですが、その日は義実家でうまく家のことをこなせていない話を聞いてもらっていました。

義実家は田舎なのでまあいろいろやることがあるのですが、ほんっと私何にもできてないわ、と。

長年私を見てきた母、否定したり「〇〇すればよかったのに」(自覚している内容を他人から指摘)などと言うと私が少なからず傷つくのを知っているので、そーなんだ大変だねーと共感しながら聞いてくれます。
ありがたい。

その流れで、旦那と私が結婚してすぐに亡くなった義母の話になり、
「お義母さんが生きててくれたら、もっと色々教われたのにねー」
と言ったら、母も同調して
「本当ねー、こんななんも出来ないお嫁さんになっちゃって!
いやーそこは共感してくれなくていいの。

自分が一番そう思ってますから!
普段励ましてくれているだけに、不意に出るこういう本音が刺さります凝視