甲斐 信枝 /さく 福音館書店
古くから多くの愛称で親しまれるひがんばなは、不思議な植物です。球根から茎を伸ばし、葉も出さずにいきなり花を咲かせます。花びらは咲き終わっても散らず、茎を立たせたまま、養分を球根に吸い戻します。 そして次の夏までは、葉を茂らせて新しい球根を育てます。球根は地中でどんどん増え、秋のお彼岸の頃に一気に茎を伸ばして、一斉に見事な花を咲かせるのです。 ひがんばなの知られざる生長を、まばゆいばかりに鮮やかに描きます。
(出版社 作品紹介より)
大好きな甲斐 信枝さんの
美しい絵本
読み聞かせる機会も少ないかもしれないと
毎年、購入を思いとどまる絵本です。
今年はちょうど貸し出し中でした。
あ~、残念•••と思いつつ
この季節に借りていった人がいることが
なんだか嬉しい
絵本に描かれた花の絵が
実物に引けを取らないと
甲斐さんの作品だけは、そう感じます。
どれだけ真剣なまなざしで
この花と向き合ったのだろうと
甲斐さんの姿を想像します。
花を前に草はらに這いつくばって
描いたのかしら。
甲斐 信枝さんは
昨年の秋の終わりに
亡くなっています。
やっぱり
手に入れたいと思います。
(いえ、実は手に入りにくいのですが)
この季節に
部屋に飾るだけでも
色鮮やかな秋を感じることができます。
甲斐さんの
自然に対する想いも
分けてもらえる気がします。
被災地の皆様の安全と
一日も早い復興を
お祈り申し上げます