耳鼻科医として、ときどき小児科医として

耳鼻科医として、ときどき小児科医として

以前にアメブロで書いていましたが、一時移籍し、再度ここに復活しました。専門の耳鼻咽喉科医としての記事を中心に、ときにサブスペシャリティな小児科診療のこともときに書いていきます。

 

 

人に頼まれようがなんだろうが、強盗は強盗、殺人は殺人。頼まれてやる場合には、自分に責任はまったくないと思っている。だから、ひどいことも平気でやるのだろう。

 

高校生だった頃、いわゆる「カツアゲ」にあいそうになったことがある。高校生低学年ぐらいの普通の高校生がきて、脅してくるのだ。不良っていう感じではないので、拒んだらこう言い始めた。

「先輩が取ってこいと言うから、とらないわけにはいかないんだ」と自分は悪くないかのように主張していた。こんな人が、自分に責任はないと殺人行為でもやってしまうのだろう。犯罪行為を命令する先輩も先輩だが、その命令に従う下級生もどうかしている。自分がやっていることが、正しいことか悪いことかがわかっていない。

 

悪いことだと認識できれば、やらないことだろう。

 

 

昔はエボラ出血熱って、すごく恐ろしい病気だと思っていた。死亡率が50%ぐらいあり、村人全員が絶滅することすらあるからだ。

 

今はそんなに恐れることはないのだろうと思っている。

 

その理由は

1)アフリカの話であり、日本にウイルスがくる可能性が低い

2)マスクなどの対応をしていれば、ウイルスに感染する可能性は低い

 

ヒトからヒトへ、感染が広がるので、うつらないと安心はできない。患者からでる分泌物は吐瀉物などから感染が広がるようだ。他のウイルスでいうと、感染方法はノロウイルスに似ているかな。

 

 

 

 

出禁にしたから売上があがったというわけではないだろう。そのお店が支持されているから売上があがったのだろう。

 

ただ、変な客を野放しにしておくと、他の客が逃げていく。だから、変な客は出禁にしたい。これが経営者の本音だろう。それを地道に行い、変な客が来なくなるから、安心してお店にいけるのだ。

 

当院のような医療機関にも変な患者は来る。本来ならば出禁の宣告をしたいところだが、医療機関というのは、治療の求めにきた患者は医療機関側が診察を断ってはならないという法律がある。つまり、法律上はどんな患者もみなくてはいけないのだ。

 

変な患者への対応は2つ。一つは、なんでもかんでも患者の思い通りにさせること。このようなクリニックは患者から絶賛される。患者の希望はなんでも通るのだから。

 

もう一つの対応は、患者に問題があれば逐一指導すること。これをやると、患者に恨まれ、ネットに悪口を書き込まれる。医師としてまずいところはまずいと言うのが使命だとは思うが、悪口を書き込まれるので何も言わなくなる。その結果、変な患者がずっと来続き、その医療機関の評判は悪くなっていく。

 

変な患者とはいうが、問題なのは病気になって理性的なことがわからない人もいる。もともと変な人でも治療を受ける権利はある。それを見切っていいかどうかは結論をだせない。

 

そういう患者もたくさんくるのが医療機関であり、飲食店とは違って、追い出せばいいというわけでもない。

 

そのような患者は、どこに行っても同じことを繰り返す。つまり他に行っても同じような状態である。「もう二度と来ない」と言って怒って帰っていく患者も毎年いるが、数年後にはまた受診してくる。たぶん、どこでも同じことをやっているので、どこのクリニックに二度と来ないと言ったのかを覚えていないのだろう。あちこち自ら行かないクリニックを増やし、そのあげく行けるクリニックがなくなり、舞い戻ってくるのかもしれない。「二度と来ない」と言ったから、自分は喜んでいたのに、なんで戻ってくるんだと内心思う。でも、患者だから断るわけにはいかず、黙ってみていくしかない。本当は出禁にしたいのだけど。

 

 

美容医療がどんどん広がる中で、そのトラブルもたくさん増えている。日本医大では、美容外科の失敗例を治療する外来がある。集まる患者が増えてくるにつれて、そのような人たちを保険で治療するのはおかしいのではないかという声が広がってきている。

 

交通事故、傷害事件、自殺などの治療は、自費診療になる。保険の対象外になることが普通だろう。交通事故の場合には治療費は生命保険で、傷害事件の場合には加害者に請求が、自殺の場合には本人や家族に請求が行くということになる。それが不可能な場合には、医療保険の利用も例外措置としてはありうる。

 

美容外科でトラブルがあると、それに対応する治療は今までは保険診療でやってきた。ただ、一方でばんばん美容治療を行いお金をえておきながら、その失敗したケースは医療保険で治すのはおかしいだろうという声があがってきた。これも治療を行ったクリニックで責任持って対応すべきケースだとは思う。しかし、患者側がかなりきつく文句を言わないと、その治療費などは払ってはくれない。患者の泣き寝入りになる可能性が高いので、保健医療で救ってきたのだとは思う。

 

美容医療サイドでは、非を認めなければ責任は問われないということなのだろう。下手な医師がやって、失敗しても責任をとらない。それが普通なのだろう。「文句があるなら医療訴訟でも起こしてください」と顧問弁護士に言われるのだろう。

高校生がバスでの試合送迎中に事故で亡くなった。不幸な事故だとは思う。テレビ報道をみて、学校、会社、運転手がそれぞれ悪者だとつるしあげられていることだろう。

 

本当に重要なのは、「安いものは危険だ」という危機感ではないか。会社の社員に運転すればすごくお金がかかる。長距離の送迎は運転手二人必要。こうなると、倍以上のお金がかかるのではないだろうか。そこを値切って安くといえば、プロのドライバーにやらせるわけにはいかない。安くすませようとすれば、リスクは高くなる。

 

このような事故が頻繁に起こるわけではなかろう。ほとんどが何も問題がなく終わる。だから、安いほうがいいと絶賛される。学校のほうで、安くしろと言ってくれば、安い値段で受けなければならなくなる。安全より安さ優先の習慣がたまたま起こったのであろう。これは今回特別ではなく、全国の学校で同じことが行われていると思っている。本当に氷山の一角であろう。

 

これを機会に、各学校が安い運用を考え直してくれればいいが、しばらく報道されたあとは、ほとぼりが冷めれば何もなかったかのように続くに違いない。また、次の事故が起こるまで。

 

安く受ける会社は、違法なことをやっている自覚はあるかもしれない。しかし、そうしなければ、仕事が逃げていく。違法なことをやっている他の会社に仕事を奪われるのだろう。安く受ける会社は残り、まっとうな料金でやっている会社には仕事がまわらず、つぶれていく。

 

医療業界もこれと同じような状況にある。生き残るために質が悪いところがどんどんでてきている。質がよくても、悪くても、診療報酬は変わらないからだ。大ベテランの医師がみても、何もわかっていない素人医師がみても、入ってくる収入は同じである。技術のない医師のほうが、非常に人気がある。治せなくても、診察すればお金になるので、そこに患者の人気が集中する。その結果、技術ある医師のクリニックは落ちぶれていく。安全なのは技術のある医師ではある。しかし、事故が起こらない限りは、安いほうがいい、便利なほうがいい、そう判断するのだ。そして事故が起これば手のひら返しの批判がはじまる。最初から危険なことはわかっているだろう。安全を担保しようとすると、すごくお金がかかる。