皆んなのお盆休み明けから数日後、ようやく涼太が出勤してきた。
少しだけ日焼けしているように見える。
デスクを回りながら皆んなにお土産を配ってる。
私のところまで来ると『土曜日空いてますか?』と聞いてきた、
「多分大丈夫、確認しとくね。それはそうと取れたの?」
『はい、無事に』
「じゃあ、お祝いしなくちゃね」
『そんなお祝いなんて大袈裟なことじゃないですよ』
「"おめでとう"ってことはめでたいのよ」
運転免許取得の為の合宿中、一切音沙汰無かったから
順調に進んでるのか? ちゃんと免許取れたのか?
なんだかんだ気になっていたから
直接言葉を交わして確認できて安心した。
《土曜日》
いつもと違って
運転席には涼太
そして、助手席に私。
免許取り立てに同乗するのは中々の緊張感がある。
変に全身に力が入り緊張していたのは涼太にはナイショ。
若葉マークの運転にハラハラしている私とは対照的にマイペースな涼太。
涼太の家ではスマホの写真を見ながら、合宿中の話しを聞いた。
帰り際に
『はい、大好きなやつ』
と合宿先で買ったというマンゴーをくれた。
音沙汰無かったけど、
私の好物見つけてお土産にと思ってくれたのか…
そのマンゴーは特別に美味しく感じて顔が緩んだ。