《8月》



『舞さん、今日一緒にご飯どうですか?』


「ごめん!今日は先約ある」


『そうですか、それじゃまた次の機会に』



誰と?


って気にはなるけど、そんなこと聞くのはなんか違くて、、


そんな心を見透かされてるのか


「女友達がね、誕生日だからって誘ってくれたの」


と舞さんの方から説明が......



って聞き捨てならないワードに焦る



え! 今何と???



『舞..さん.....えっと..誰の...た、んじょう、び..??」


「私の」


『舞さんの?』


「うん、私の」


『今日?』


「う、うん、今日」



あー、あからさまに態度に顔に出てるよな....


舞さんが気まずそうにしてる...




『つまり、今日は舞さんの誕生日ということなんです...ね?』


「う、、うん、、、」



ダメだこんな態度してちゃ! 気を取り直して、姿勢を正した



『舞さん、誕生日おめでとうございます』


「あ、あり、が、とう、、」



『今日は楽しんできてくださいね』


「...うん」



『あの、明日は僕に時間をくれませんか?』


「明日ね...明日なら大丈夫」


『良かった。いつもより少しだけ綺麗めな服で僕の家まで来てください』




舞さんの誕生日を知らなかったなんて、盲点だった、、


今日のことをグダグダと引きずっても仕方ない。


舞さんには今日1日を楽しく、気分良く過ごして欲しい。



仕事終わったら、デパートに寄って色々買い込まないと!



忙しくなるぞ!!