⚫︎「どうも、生田です。君が舞の今カレ?」



『初めまして宮館です。不躾けですね....


生田さんの質問には答え兼ねますので、これで失礼します』




私の腕を掴んで


『行きましょう』


と涼太が踵を返す。




元カレはというと......




”あーいた!いた!生田さ〜〜〜ん”


あっという間に女子社員に囲まれていた・・・・・








会場の扉の前で涼太の足が止まった。




『あの人がイケメンの元カレさんですか』


どう返せばいいのかと少しの間ができた...




『やっぱりいいです、これってセクハラになるんですよね、、

今の質問はナシで』


背中を向けたまま扉に手をかける涼太





今度は私が涼太の腕を掴んだ


「待って!もう過ぎたことだよ。私の人生には関係のない人よ」




私の目を真っ直ぐに見つめてくる涼太に嘘発見器にでもかけられてるような気持ちになる



私も目を逸らすわけにはいかないというかその目から逃げられない



時間にすればほんの数秒だったんだろう





表情を緩めた涼太が再び扉に手をかけた



『行きましょうか、舞さん』