『なんか危なっかしいからね、はぐれてもいけないし』
そう言って人混みを歩き出した涼太
「ねえ、手なんか繋いでたら不釣り合いなおばちゃん連れてるって思われちゃうよ」
『だからぁ、自分で自分のことおばちゃんとか言わないの。
手を繋いでても、繋いでなくても連れに変わりはないですから、
他人からどう見えるかなんてどうでもいいです。
それより、舞さんは手を繋いでるとこ見られたら困る人がいるんですか?』
「そんな人いない」
即座に否定すると
『そうですか? イケメンの営業さんとか??」
「なんでそれっ!!」
予期せぬ言葉に足が止まる。
『聞こえてました、ロロさんと話してるの』
........!!あー!この前の!!!!
「もうとっくの昔の話よ、見られて困ることなんてない。
強いて言えば....」
『強いて言えば?』
「女子社員に見られたらやっかまれちゃう」
『それは要らぬ心配です』
そう言って、初めてのはずの場所を
都会っ子の涼太はスイスイとリードして歩いてく
案内してるの私..………だよね.......⁇(苦笑)