ププー!


クラクションを鳴らして

駅前のロータリーに立っている涼太をピックアップする。



『舞さん、休みの日にわざわざすみませんありがとうございます』


「遠慮はナシ!困ってる時はお互い様よ」


『はい。よろしくお願いします』



引越しでまだ揃えられてない物があるけど、

足がなくて後回しになっているという涼太の為に

こうして休日に車を出している。


土地勘が無いのはもちろんだけど、

車の免許も持っていないというのだ。




歓送迎会の日...


変な動揺の所為で一気に酔いがまわった私は...


「宮舘くん!!」


『はい』


「宮舘ってなんか堅っ苦しくない?言い

辛いし!!」



なんて難癖つけて...




「下の名前は何?」



『涼太です、宮舘涼太』



「お!りょうた!!良い名前じゃない!!りょうたにする!」



と突拍子も無いことを言い放ち




「ダメ?


敬称要る?


さすがに呼び捨ては嫌か〜


んーーー、


でもさっ!  無くてもよくない??


"りょうた″


って響きいいじゃーん!」



何ハラになるやら、くだを巻く私に



『わかりました、"涼太"でいいですよ。舞さん』


冷静な対応。


笑みを見せて心の余裕さえ伺わせる宮舘くん




「今笑ったな!」



『笑ってません』



「イヤ、絶対笑った!!心の中で!!」



『心の中って、舞さんはエスパーですか?』



「そうよ!なんでもお見通しなんだからね!!」

とウザ絡み💦



「で、なんで私の下の名前知ってんのよ........


こら!りょうた!答えろ!!」



『はいはい、初日に自己紹介しましたよね??』




なんて受け答えしながら、



絡む私を上手にあしらっていた気が...........


する...………



正直その先のやり取りはあまり覚えてない......