今日は水曜日。
絵画教室の日じゃないけど、明日必要な物を揃えて持ってくるように頼まれて駅前を通った。
荷物がいっぱいなのに雨とかヤだなー、
ブツブツ言いながら足早に教室に向かってると
傘を差してバスを待つ彼女を見つけた。
声をかけようと近づいた時ハッとして声をかけるのを止めた。
あの日みたいに淋しげな彼女の姿がそこにあった。
泣いてるんじゃないかと思ってしまうほど沈んでて
触れちゃいけない気がして
そのまま通り過ぎてしまった。
翌日、
いつもと変わらない 目の前の彼女の話に耳を傾けていた。
昨日の彼女の姿が何度も頭の中に浮かんでは消える
『あのさ、休みの日とか何してんの?』
「休みの日は出かけることもあれば1日家でダラダラと過ごしてることもあるかな」
『今度の休みはお出かけ ダラダラどっちなの?』
「今のとこダラダラかな?」
『じゃあさ、どっか行かない? ここ以外のとこ2人で行ったことないじゃん?』
「それってデートのお誘い?」
『ダメ?』
顔は笑ってるけど内心断られたらどうしようってハラハラした。
「いいよ」
そう言って はにかんだ彼女は2つ上ってこと忘れてしまうくらい愛らしかった。
「誘ってくれてありがとう。」
ヤバいな・・
そんなこと言われたら今すぐ抱きしめたくなるじゃん
俺いつの間にこんなに好きになってたんだろ?
彼女と会うようになって半年近く経とうとしてるのに今さらデートだなんて自分でも不思議なんだけど
まだ知らない彼女のことをもっと知りたくて、
悲しげに沈んだ姿のその理由を知りたくて、
そして何よりも
ずっと・・もっと・・・一緒にいたくて。
いつものように家までバイクで送り
3日後迎えに行く約束をして別れた。