0時を過ぎても魔法は解けなかった。
 
 
自宅に帰って来ると、
田舎での時間は更に夢の中での出来事のように感じられ
現実へと引き戻されていく。
 
 
明日から仕事。そろそろ寝ようかな、と思っていたら嵐の曲が響くと共に携帯が光った。
 
 
 
大野智の文字が表示される
 
 
それは智くんからのお礼のメールだった。
 
 
夢じゃなかった。
 
 
 
急に緊張してきて返信する手が震えた。
 
 
 
夢じゃないと確信すると空港でのことが思い出され顔が熱くなる。
 
私もそれなりに年を重ねてきてる。
 
だからキスの1つや2つで騒いだりする気はないけれど、
 
 
でも相手は嵐だよ。大野智だよ。
 
 
これが冷静でいられる?
 
 
 
でも彼は芸能人だしな、彼にとってはあれは挨拶みたいなもんで大したことじゃないんだろうな
実際あれはお礼だったしね
 
そう自分にいい聞かせ納得する・・納得するしかないよ。
 
 
 
現実と非現実の狭間で私はユラユラと揺れていた。