和が久しぶりに駅前の店で飯でもどーです?
 
 
って誘ってきた。
 
 
俺の学校の訓練の話しや堂本先生の近況を聞いたりした
 
 
 
『センパイ彼女いるんですよね?』
 
「ん?なんで知ってんの?」
 
『いつだったかな~、見かけたんですよ仲良そうに並んで歩いてるところを』
 
 
「なんだよ声くらいかけてくれたらいいのに」
 
 
『店の中から見かけたんで声はかけれなかったです。
 
その~、センパイはその人どこまで進んでるんでるの?』
 
 
「な、なんなんだよ和!いきなり」
 
 
『参考に聞いてみたかったんですよ。』
 
 
「なんの参考だよ」
 
 
『いろいろ教えてもらおうと思ったのになっ
 
どうやったら自然に持ってけるのかなぁとか、どうやったら悦ばせられるのかなぁとか?』
 
 
「そんなの俺に聞くなよ!お前の方が知ってんだろ!!」
 
 
『俺まだ高校生ですよ!』
 
 
「じゃ、聞くな!」
 
 
 
『それならこれには答えてくれる?
 
地震のあった日アイツと何があったんですか?』
 
 
驚いた顔のセンパイが俺を見る
 
 
 
『あの日アイツのこと心配で何度も電話かけたのに全然出なくて・・やっと繋がったと思ったら様子おかしいし問い詰めたんです。
 
そしたら白状しましたよ』
 
 
センパイの目が泳いでる。
 
 
『センパイ彼女がいるくせに、俺の彼女に手を出さないでくれます?』
 
 
黙ったままのセンパイに更に続ける
 
『センパイが俺に釘刺した時に聞きましたよね!
幼なじみのままでいいのかって。
後になってやっぱり好きだとか言い出さないでくださいよって』
 
 
更に続ける
 
『心細さにつけこんで、迫ったんですか?』
 
 
「やめろ・・」
 
 
『アイツはセンパイに迫られてよろこんだんですか!』
 
 
「やめろって言ってるだろ!!」
 
 
 
『認めるんですね』
 
 
 
「俺が悪いんだ。☆子は何も悪くない。」
 
 
 
『一方的だったってことですか』
 
 
「悪かった和、すまない。」
 
 
 
 
(センパイ、そんなに簡単に白状しないでくださいよ。白を切り通せないとこがセンパイらしいというか、
本当はセンパイのそんな所が好きだったりするんですけど、
 
今はムリです。
 
今の状況でバカ正直は酷ですよ。)
 
 
 
『センパイ一発殴らせてください』
 
 
「わかった」
 
 
覚悟を決めたセンパイが真っ直ぐに俺を見る。
 
 
 
 
それは何があっても全力で☆子を守ろうとしている目。
 
 
 
『やっぱりやめた。俺の手も痛くなるし、そのかわりここセンパイの奢りにね。』
 
 
 
(和、マジでゴメン。
 
でも俺やっぱ好きなんだ☆子が
 
☆子はお前に惚れてるから不毛なんだけどな
 
それでも好きなんだわ)