100年ビジョンにはどんな意味があるのですか
孔明先生の提唱する”100年ビジョン”にはどんな意味があるのですか?
◆孔明の回答◆
一言で言うと、
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「100年に渡って成長発展する強い会社をつくろう」というビジョンだ。
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今、世界同時不況の真っただ中で、アメリカではGMやフォードといた世界的な企業が倒産の危機に瀕しているね。
日本の経済はアメリカに依存している部分が大きいので、日本の経済も危機的状況だよね。
混迷極める時代でも、目先のことに一喜一憂することなく、次世代、次々世代まで先のことを展望すれば、
道が開けると考えるからだ。
現状の苦境も将来の成長に必要な克服すべき課題だと考えれば、がんばるエネルギーが生まれてくるよね。
企業の存在意義は、ゴーイングコンサーン(事業の継続)なので、短期的な業績より、
長期的で持続的な成長の方がはるかに価値のあることをしっかりと認識することが大切だよ。
企業の価値は社会への貢献度で図るものであり、お客様を豊かにし、雇用を生み出し、税金で社会に還元する尊い営みを長く継続することは、それだけで価値のことである。
そこにはお客様が求めるものを的確に提供できる無駄のない効率的なシステムが必要だし、高い生産性が求められる。
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企業とは環境適応業
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企業は環境適応業と言われるが、危機が変化対応力を増幅させてくれる。
すなわち、危機イコール絶好のチャンスであることをしっかりと受けとめようということだ。
景気が悪くなると目先の業績を回復させることの終始するが、
100年の長い目で見ると世の中の大きな変化に目を向けるようになる。
そうすると大きなチャンスが目に入ってくる。
みんなこの時期は藁にもすがる思いなので、過去に拘らず非常識でも確率が低くても何かに挑戦しようとする。
それだけ学びが多く、成功の機会も増えるということだよ。
危機は人の変化への抵抗を少なくするし、
人の難しいことへの忍耐力は高まるし、
良い人材を採用できる機会が広がるよね。
新たな取引先を見つけるにも、門戸が広がっているよね。
100年のスパンで考えると、いま悩んでいることが取るに足らないことであったり、
本当は他の大切なことをしていなかったりと言うことが浮き彫りになってくるよね。
そのチャンスに気がつくためにも、長い目で物事の考える習慣を身につけようということだよ。
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ロケット方式で飛躍する
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それと、3段ロケットの方式の発想を取り入れようというがあるんだ。
ロケットは宇宙に人口衛星を送り出すときに、3段方式を使っているのは知っているだろう。
宇宙に飛び出し、宇宙の軌道に乗るためには秒速7.9キロメートルの速度が必要で、その速度を確保するためのいは3段式の構造にして、途中で下2段を切り離すことで、高い速度を生みだしている。
このように遠くへ飛ぼうと思えば、自分だけのエネルギーでやろうとする発想を捨てることが大切になる。
他の人の力を借りて、ホップ・ステップ・ジャンプの3段階で遠くまで飛ぶ。
現世代、次世代、次々世代の3世代の計画で会社を飛躍させていく。
その発想が大きな革新を生み出すのだよ。
例えば、短期的に最高の業績を残そうとすれば、目先の結果を出せる幹部と社員を獲得すれば、結果は得られるよね。
しかし、次々世代をまでを考えれば、現在の幹部や管理職は、自分で業績を残すよりは、良い人材を育てることのできる人を登用することになるよね。
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年輪ある強い会社を作る
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100年ビジョンは、別の観点からこんなことも言えるよ。
厳しい状況が会社の年輪を作ってくれるんだ。
木は年輪があるから強いよね。
年輪は寒い冬と熱い夏を繰り返すことで作られる。
年輪は木の強度を増すだけでなく、家の柱にしたり家具に使うと、その文様が唯一無二の優れたアートになる。
そして、一つ一つの部屋や家具に命を与え、アートが人の心を豊かにしてくれる。
同様に企業も個人も風雪を乗り越えることで、年輪ができ、そこに個性や文化が生まれるのだよ。
我々は、100年後に自分は生きている可能性は殆どない。
今やることは自分の為でなく、子孫の世代の豊かさの為である。
目先の私利私欲を捨てた時に、無我の境地で目の前のことに集中して取り組める。
無我の境地になると、人は誰でも最高の力を発揮する。
そういう状態にこそ、最高の成果が生まれる。
結果として、周りの評価が付いてくるということだよ。
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さあ、目線を上げて100年先まで発展する強い会社づくりを始めようではないか。
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100年ビジョン 孔明との新しい旅立ち
小さな会社の後継者であるユウタが経営のメンターである孔明との一問一答を通して、独立自尊で社員が物心ともに豊かな生活をおくる会社づくりを進める物語である。
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孔明とは、ご存じの三国志のヒーロー
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本名諸葛 亮(しょかつりょう)は、中国後漢末期から三国時代の蜀漢の政治家・武将・軍略家・発明家。字(あざな)は孔明(こうめい)。
友人の徐庶が劉備の下に出入りして、諸葛亮のことを劉備に話した。人材を求める劉備は徐庶に諸葛亮を連れてきてくれるように頼んだが、徐庶は「諸葛亮は私が呼んだくらいで来るような人物ではない」と言ったため、劉備は3度諸葛亮(孔明)の家に足を運び、やっと幕下に迎えることができた。有名な逸話である。
現在、上映中のレッドクリフの主人公でもある。
ここに登場する孔明は、若い経営者を指導する経営のメンターである。
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彼は、幼少時代は父親の経営する会社が順調で、何不自由ない時を過ごした。
17歳の多感な青春時代に、世界同時不況に見舞われ、会社は倒産、従業員20人は全員解雇、10億円以上の負債を抱え、夜逃げ同然で親戚の支援で命からがら実家に逃げ帰った。
その出来事で裕福な生活とは別世界の辛酸をなめることとなった。
自ら学費を稼ぎながら生計を立てつつ、大学に通う生活をすごした。
苦しい生活を続けながら孔明は、父と従業員そしてその家族の無念を晴らすべく、どんな不況にも負けない永久に発展し続ける会社づくりをすることを心に誓った。
ある日アルバイトの帰りのバスの中で疲労でウツラウツラしている時に、苦しい生活から脱皮し、有能な参謀を得て、社員が元気で活力に満ちた会社が誕生している映像が目の前に現れた。
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独立自尊を第一とし、自由を大切にする会社を目指す
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それ以来、独立自尊を第一とする会社、自らの意思できる、自分がやりたいことをいつでもできる自由を求めて、理想の会社のあり方を研究し続けてきた。
孔明は、株式市場より資本を調達するが故に株主価値の最大化を追い求めざるをえない上場企業の不合理さに疑問を呈する。
利益追求のために、社員にノルマを押しつけられて働かせ、社員の人の心の豊かさを犠牲にしてウツを増加させている会社の在り方に疑問を持つ。
社命に従って単身赴任は当たりまえで転勤を繰り返すなど会社だけの価値観とコミュニティーで一生を過ごす人生観に大きな疑問を持つ。
孔明はこれまで50年の間に、バブル経済の有頂天と崩壊後の惨状、ベンチャーの光と影、成長する会社と消える会社、成功とはいったい何か、など多くの学んだ。
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社会と社員が真の豊かさを感じられる会社をつくる
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そこで蓄積してきたものを次世代の人に継承し、規模の追求ではなく、社会と社員の真の豊かさを提供できる会社作りに全霊をささげ、100年成長し続ける会社を作ることを自分のミッションと考えている。
今から、ユウタが孔明と共に、100年成長し続ける強い会社作りへの旅が始まる。
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