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妙楽寺の大つつじ

大久保町4丁目

木版画同好会「ばれんの会」

山田耕治

 

延宝年間(1673~81年)の洪水で本堂や庫裏を流失したが、天和2年(1682年)、浄土宗融通派の僧ー空知三唱阿上人が建立。しかしもとは天台宗であったので妙楽の号を称したと伝えられている。境内にある樹齢約300年の府の天然記念物に指定された「つつじ」が有名。

 

大久保中央公園での植木市会場内で「オオムラサキツツジがないか。」という声があちこちで、不思議に思い聞いてみると、「今、妙楽寺のオオムラサキツツジを見てきて、あんまり見事なものなので家で育ててみようと思っています。」ということです。妙楽寺の大ツツジという名前は知ってはいましたが、まだ見たことがなかったので、一度見ておこうと妙楽寺を訪ねてみました。大ツツジはお寺の裏庭にあり、開花時期(4月下旬~5月初旬)には、一般に公開されています。百聞は一見にしかずとはよく言ったもので、その大きさと赤い花が満開の様は、まさに見るものを圧倒する美しさでした。日頃の世話は、住職と奥様がされているそうですが、古木の故、いろいろ問題が生じてきており、樹勢を保つのに気をつかっているとのことです。そして、ヒコバエが多く発生し、刈り取る必要があるとのことですが、捨て去るのは勿体ないので、もりぐち緑花協会でいただき来年の参観者に配布するため挿し木で増やし育てることにしました。その後「大ツツジ」は京阪電鉄主催の「花の寺」にも選出され数多くの愛好者の目を楽しませてくれています。また挿し木した苗は毎年配布され、参観者の家で「大ツツジ」の子供たちが育っていることでしょう。なお、大ツツジは「大阪府天然記念物」に昭和58年に指定されています。

藤本勝

(佐太中町5丁目)

転載:守口市民憲章制定25周年記念木版画集『守口百景』

作成:守口市木版画同好会ばれんの会1998年

テキスト入力:元市民憲章副会長 はまがみ