台風で荒れ模様の朝

いつものように会社へ車を走らせる

駅前はいつもより混んでいた

横道から入りたがってる車は入れてあげる

通勤、通学で横断歩道を渡りたい人は通してあげる

まぁ

あわてる時間でもないし

感謝の気持ちは必要ないが

「助かった」

そう思ってくれるだけで良いんです


そんな時

コンビニの駐車場から車道に出たがってるミニバンが目に入った

運転手は同世代の女性

旦那さんを駅まで送った帰りだと思われた

そして俺はいつものごとく

ゆっくり車を止めて

どうぞと手振りする


車を動かし始めたその女性が

頭を下げながら唇を動かした

ありがとうございました

聞こえるはずも無いその言葉は間違いなく俺には聞こえた


キラキラとする一瞬の出来事だった